本日(4月7日 月曜日)、某看護短期大学にて、何度も依頼の電話とメールを受け、押しに弱い私は、特別講座をお引き受けすることにしました。
クライアントのニーズは、さまざまな病院をはじめ施設で5月から12月まで実習を学生が続け、特定のグループでその期間を過ごすことになるが、実習体験をもとにグループで「効果的なグループワークを行えるきっかけ作り」をお願いしたいということでした。期待するグループとしてあげてくださったのは、
・グループメンバーが自由に意見を述べることができるグループ
・他者の批判的意見も受け入れられるグループ
・メンバー個人の学びをグループメンバー全員が共有できるグループ
・自分たちで何とかしようとするグループ
・話し合いで、意見を言ったら「損」という雰囲気にならないグループ
・話し合い(おしゃべりではなく)ができるグループ
・グループメンバーの悪口を言わないグループ、スケープゴートを作らないグループ
このニーズをお聞きして、果たして何をしようかと立ち止まりました。最初は、情報カードを用いた問題解決実習を行いふりかえり、体験から学ぶことを伝えてくれればよいと言うことだったのですが、クライアントの期待を聴くと大きく方向転換をしなくてはということで、AIアプローチに着目してプログラムを設計し直しました。
具体的には、
タイトルとして「チームづくり〜一人ひとりの体験をベースにグループで学び合うために〜」としました。
ねらいは、「グループの学生メンバーはもちろんのこと、教員とともに、グループで体験を分かち合い、相互に学び合うことができるグループづくりの準備をする」としました。
13:00
あいさつとプログラムのねらいとながれの説明
13:10
ペアづくり→ウォーミングアップ
小講義「AIアプローチとは」
13:50
実習「ハイポイントインタビュー」
14:50 休憩もして集合
実習「パートナーを紹介する」
15:30
実習「グループがめざす“ありたい姿”の明確化」
16:00
“ありたい姿”の発表
16:05
宿題提示「グループがめざす“ありたい姿”に向けて:
16:10
終了:模造紙に描かれたポジティブコアとドリームを撮影、グループごとに
インタビューの時間をたくさんとりましたが、後半は少し忙しいプログラムになってしまいました。しかし、学生はもちろんのこと、教員も学生とペアになったり、グループに入ってくださり、まさに学び会うグループづくりの準備になったと想われます。
最終の各グループのドリームに出てきた言葉は、依頼を受けたグループのありようをめざす姿としてあげてくださいました。学生たちの言葉で生まれたことがとても大きな値打ちだろうと考えています。それに向けて、行動目標を立て、グループ活動に取り組む、グループの成長と個人の成長に発展していくことを願っています。
基本的な考え方は、「プロセス・エデュケーション:学びを支援するファシリテーションの理論と実際」の「第6章 グループや組織変革に向けたアクションプランニングモデルの2つの展開」(p.55〜66.)に少しですが、掲載しています。ギャップアプローチと言われる問題解決プログラムと、AIアプローチの考え方について、記載していますので、まずは、そちらをお読みください。
そして、具体的なハイポイントインタビューのシートなどは、2013年の暮れに刊行しました「実践 人間関係づくりファシリテーション」第3章ひらく(金子書房)津村・星野編(p.29〜41.)に掲載しています。参考にしていただければ、幸いです。
3時間ほどのプログラムでしたが、結構、このプログラム、臨地実習に出かける前のグループづくりとか、プロジェクトグループが誕生したときのキックオフミーティングなどで活用できるのではないかと考え始めています。その検討もかねて、JIEL(日本体験学習研究所)では、前述の「実践 人間関係づくりファシリテーション」の章を使って実習体験とその可能性のディスカッションから学ぶ講座を準備しています。よろしければ、ご参加ください。下記のURLをご覧ください。第3章ひらく ハイポイントインタビューについては、5月24日(土)の予定です。
http://www.jiel.jp/kouza-jissenfacili2014.htm
AIアプローチに魅了されている津村の試みでした。
追伸:模造紙に、ポジティブコアとドリーム(宣言文)を書いてもらいました。なかなかおもしろい作品ができたので、写真を撮らせてくださいと言ったら、学生のみなさんも被写体になってくださったので、アップはやめておきます。
2014年04月07日
「『小林毅』さんを偲ぶ会」に参加して
昨日(4月6日)は、さすが、我が家に着いたらバタンキュー状態でした。ブログに書くと、FACEBOOKで宣言しながら有言不実行申し訳ございませんでした。
昨日は、2000年はじめに私は出会った「『小林毅』さんを偲ぶ会」に出席してきました。100名近く出席者がいたでしょうか?彼の環境教育、自然教育、インタープリター、インタープリテーションなどライフワークの中で出会ったり、育てたりされた関係者が、彼を想い集まられておりました。
午後2時から第一部が始まり午後6時近くまで、彼の人柄を偲んだり、彼がやってきたこと・やろうとしていたことに思いを馳せながら、私たちに何ができるかを考えるセッションでした。
第二部は、午後7時から始まり、食事と飲み物を通して交流の時をもちました。もちろん、彼のご家族も参加され、彼の活躍馬面のスライドを観ながら、彼がつないでくれた仲間との出会いを楽しむことができた時でした。
彼の人をつなぐ力、そして次の世代を創ろうとした思いを強く感じることができました。
運営委員のみなさま、お疲れ様でした。ありがとうございました。
津村自身も、懐かしい人に出会い、プログラムの合間を縫って、「ラボラトリー方式の体験学習、とりわけ Tグループのこれから」について、話すことができました。ラボラトリー方式の体験学習のこれからの見通しは、それほど明るく開けているようには思えませんが、残された私の人生の中でもう少し、方向を見いだすことができればと考えています。
そのためにも、こうしたブログでの情報発信と、Tグループをはじめとするラボラトリー方式の体験学習のプログラムのデザインと実践、そして大きな課題が若手スタッフ(トレーナー、ファシリテーター)の養成です。今以上に方向性をもちながら、日々を過ごしていくことが大切になりそうです。
昨日は、2000年はじめに私は出会った「『小林毅』さんを偲ぶ会」に出席してきました。100名近く出席者がいたでしょうか?彼の環境教育、自然教育、インタープリター、インタープリテーションなどライフワークの中で出会ったり、育てたりされた関係者が、彼を想い集まられておりました。
午後2時から第一部が始まり午後6時近くまで、彼の人柄を偲んだり、彼がやってきたこと・やろうとしていたことに思いを馳せながら、私たちに何ができるかを考えるセッションでした。
第二部は、午後7時から始まり、食事と飲み物を通して交流の時をもちました。もちろん、彼のご家族も参加され、彼の活躍馬面のスライドを観ながら、彼がつないでくれた仲間との出会いを楽しむことができた時でした。
彼の人をつなぐ力、そして次の世代を創ろうとした思いを強く感じることができました。
運営委員のみなさま、お疲れ様でした。ありがとうございました。
津村自身も、懐かしい人に出会い、プログラムの合間を縫って、「ラボラトリー方式の体験学習、とりわけ Tグループのこれから」について、話すことができました。ラボラトリー方式の体験学習のこれからの見通しは、それほど明るく開けているようには思えませんが、残された私の人生の中でもう少し、方向を見いだすことができればと考えています。
そのためにも、こうしたブログでの情報発信と、Tグループをはじめとするラボラトリー方式の体験学習のプログラムのデザインと実践、そして大きな課題が若手スタッフ(トレーナー、ファシリテーター)の養成です。今以上に方向性をもちながら、日々を過ごしていくことが大切になりそうです。