2014年08月07日

某中学校で教員研修「ラボラトリー方式の体験学習によるグループワーク」

 先日2014年8月5日(火)埼玉県にある中学校にお邪魔しました。前回は、2014年1月30日に「ラボラトリー方式の体験学習を導入する意味」と題して、研修を行わせていただきました。平成25年度(2013年度)よりはじまった埼玉県教育委員会指定 地域に応じた学力向上推進モデル事業 知・徳・体のバランスのとれた学力向上「学習意欲の向上をとおして」題した取り組みの応援です。

 ○分かる授業・楽しい授業の展開(授業力の向上)
 ○家庭学習の定着(家庭との連携)
 ○学級経営・学習環境の充実(信頼関係の構築)
 ○心理指導・キャリア教育の推進(目標の設定)
 以上の4つの柱の元研究授業は行われています。

 その中で、学級経営・学習環境の充実(信頼関係の構築)の手立ての一つとして「ラボラトリー方式の体験学習」を実施してくださっているようです。1年と1ヶ月の取り組みでいろいろな変化が生まれているようです。

 それらの変化や生徒や先生の気づきや学びを、グループワークを実施する前に話し合っていただきました。子供たちの仲間との関わりの変化がいろいろと生まれていたり、お互いに受け入れ合えるかかわりの変化をベースに学力、学ぶことへの意欲の変化なども生まれているようです。

 そして、第二回目は、新しいグループワークに取り組んでいただき、再びふりかえることの大切さ、またリーダーシップ(影響関係)のありようの発見などをテーマに実習とお話をしてきました。

 最後に、あまり時間がなかったのですが、これまで取り組んできて、今思っているQuestions(質問)をあげてもらいました。ちなみに、下記のようなものを書いてくださいました。こうした問いは、私の課題(宿題)でもあります。

 ・佐藤学先生の「学びあい」との関連や連携はあるのか?
  →関連があるとお答えしました。子供たちに問いを発して、役割など特に決められていないグループの中で、いろいろな意見を出し合い、学ぶこと、協同の学びはとても大切で、ラボラトリー方式の体験学習の学びに通じるものがあります。今日の、協同学習といわれているいろいろなありようの中で、教育技術として、グループのメンバーに役割を決めたり、決められた進め方を通して協同を生み出す協同学習もあります。しかし、ラボラトリー方式の体験学習は、そうした役割やルールを決めるのではなく、まさに生の体験(実験)的に学ぶことを大切にしています。それは、佐藤学先生の「学びとは対象(教材)との出会いと対話であり、他 者(仲間や教師) との出会いと対話であり、自己との出会いと対話である。」として、素朴に対象と出会う体験ができることが大切になると考えています。

 ・実際の生活の中で、人間関係づくりが苦手な生徒がいます。こういう活動を重ねることで改善できる?
  →体験を重ねながら、少しずつ改善されることもあります、時には、グループ活動の中で思いがけない働きをメンバーがして、そのメンバーの働きを他のメンバーが認めてくれる体験を通して、その該当のメンバーが変化することがあります。私自身もそのような体験に出会ったことがあります。まさに、体験のプロセスをしっかり見ることができる、そして気づいたことを認め合える関係づくりが、いつもベースになっているのだろうと思います。

 ・どんな活動をどんな順番でやるとよいのか?
  →今日実施したような情報紙をそれぞれのメンバーがもって問題解決に取り組むようなグループ実習、それも比較的簡単な実習から、少し難しい課題に挑戦したり、できれば、うまくいかなくても、ふりかえりをして、次の自分たちのグループの課題や自分の課題を明確にして、再度挑戦するような実習に取り組むようにされるといいでしょう。また、考え方や価値観などを話し合いながらコンセンサス(合意形成)をするような実習へと展開していくとよいでしょう。

 ・ふりかえりについてどこまで事前に指導するのか?
  →はじめは、ふりかえり用紙に、自分のことや相手のことを書くことが苦手な子、あまり内省できない子もいるかもしれませんが、こちらも何度か実習体験とふりかえりを重ねていく間に、記述は増えていくと思います。時には、どのような言葉や記述をすればいいかも指導することも大切でしょう。具体的な友だちが書き出したふりかえりの記述などもお互いに紹介し合える機会をもつとよいでしょう。

 ・おわりにどんな点を評価してあげるとよいのか?
  →できるかぎり、生徒が発言したことをそのまま受け止める形で応答することをしたいものです。どうしても、それは正しい、それは違うといった反応をしがちですが、実際にそれぞれのメンバーが今感じていることを発言してもらえることが大切です。また、時には、そにはどのような意味があるかなども問うてみるのもいいでしょう。体験学習の循環過程を意識して、応答するとよいのではないかと考えています。

 その他、質問をいただきましたが、回答ができずに帰ってきました。それが、以下の問いです。このブログでも、だいぶ長くなりましたので、またの機会に回答をさせていただきます。
 ・グループの中で消極的な子どもが発言するようになるにはどうすればよいか?
 ・グループワークの中でも、受け身がち消極的な生徒への対応は?
 ・どうしても、グループで関わるのが苦手で話し合いに参加できない生徒は、その場にいるだけでよしとなる?プラスになることもありますか?
 ・課題が早く解決したグループや行き詰まってしまい、時間をもてあましているグループへどう配慮するか?
 ・対象年齢に合わせた体験学習があるのか?
 ・教科で実践する時の体験学習のふりかえりの時間の割合(配分)は?

 以上、8月5日の研修の記録として、アップしておきます。読者のみなさまに参考になりば幸いです。
posted by つんつん at 17:16| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション