2015年4月12日(日)午後2時から午後5時30分まで、「Tグループを知る」と題して、ODNetwork-Japanの会員を中心に40名ほどが集まってください、TグループがODコンサルタントに必要な訳から入り、Tグループのキーコンセプトや誕生、そして変遷などをお話してきました。参加者の反応からすると充実した研究会になったのではないかと少々自負しています。というか、ホッとしています。Tグループというラボラトリー方式の体験学習のコアとなるプログラムをお話でしってもらうことほど、難しいことはないと思っていからです。
その後、10名ほどが集まり、懇親会があり、後はFACEBOOKに書いた恥ずかしい顛末(携帯をホテルの部屋で失うという)が待っていました。相変わらずのドジ丸出しです。この人生というか、こうしたうかつなことはずっと死ぬまで続くのでしょう。
このように、ホッとしたり、笑って過ごせる類の自分の体験と、もう一方で、本当に小さなことでくよくよする自分がまだまだあります。だいぶさよならできたはずなのですが・・・
今は、HCCオフィス前の駐車場がタイル貼りだったのが、コンクリート舗装になり、排水路の蓋もベタとした感じで、綺麗とは思えない状況に数年前になりました。その工事に同意した自分に情けなさやなぜそうしたのこと、今も、その蓋が鉄の蓋に変わり、またまた綺麗であった場所が道路のような状況になるのではないかと心配ばかりしています。理事会に言うほど、何か思いと別の工事になっていくようです。自分のマンション(店舗)の前の駐車場といえども、借り物と思えばいいのですが、うじゃうじゃと考えてしまっています。
昨日も、一般社団法人日本体験学習研究所の銀行口座を無事開設してきました。口座を解説する際に、カタカナ表記で「ニホンタイケンガクシュウケンキュウジョ」書きました。その後、あれ?「ケンキュウショ」かなと?もうそれだけで、「ショ」か「ジョ」かどちらが良かったのか?そればかりが気になっています。本当に、自分の中で納得すること、負に落とすことってなかなか難し作業です。
こうした小さなことを気にしながら、まだまだこの先も生きていくのでしょうね。そして、人生が終わるのでしょうか?スッキリ生きる方法を知りたいものです。
2015年04月15日
2015年04月10日
本日、一般社団法人日本体験学習研究所の登記完了です!!
本日、2015年4月9日、名古屋法務局に出かけてきました。
一般社団法人日本体験学習研究所は、4月1日付で開設の登記完了の証明書をいただくことができました。
いよいよ法人格をもった研究所として、社会貢献を目指して頑張ります。
私ども「一般社団法人日本体験学習研究所」は、ラボラトリー方式の体験学習を核として、人間関係のあり方を探求することや、対人関係、グループ、組織において相互に学び合い、成長し合える社会づくりを目的とします。
私どもは、その目的を達成するために、次の事業を行います。
(1)社会の多様なニーズに応える教育・研修プログラムを企画立案実施事業及び情報提供活動
(2)人間関係にかかわる分野における研究活動
(3)人間関係にかかわる種々の講座、講演会、イベントの企画・開催・運営活動
(4)ラボラトリー方式の体験学習を視点にすえた研究会の開催
(5)企業・行政・団体・教育・医療等さまざまな機関に対するコンサルテーション
(6)上記各種機関からの依頼を受けた研修プログラム実践者の斡旋・派遣
(7)海外への体験学習の知識や教育技術などの教育・研修事業及び情報提供活動
(8)ラボラトリー方式の体験学習の実習教材等の開発研究・販売及び出版
(9)そのほかに目的に関連する事業
上記のものは定款にかかれたものをですます調に変えました。
一人ひとりが大切にされる社会やコミュニティを創造するために微力ですが、上記の活動に取り組んでいきたいと考えています。
今後ともよろしくお願いします。
とはいえ、本日の流れを記しておきます。
朝10時30分頃に名古屋法務局に到着。3階にあがり、4月1日に申請して、同時時間に来ていただければ登記が完了していますと聞かされていたのにもかかわらず、印鑑カードの申請をすると、まだ登記が終わっていないようなので、しばらくお待ち下さいと、待たされました。平然と座っていたものの、結構、心の中はドキドキでした。
やっと、印鑑カードを受け取ることができホッと。
その後、登記事項証明書と印鑑証明書をもらうために、2階に降りる。マシンでできるとのことなので、挑戦するがダメ。証明書申請を出し、収入印紙を購入し、窓口に申請。暫く待つこと、やっともらって、名古屋法務局を後にしました。

その足で、平針支店の三菱東京UFJ銀行に行きました。銀行口座を開設するためです。これが結構時間がかかりました。そして、挙句に1週間過ぎに連絡があって、開設ができるとのこと。少々驚きながらも、仕方ないと帰ってきました。ただ、友人からの情報では、長すぎる感じ。なんか信頼されていない感じがしてきて、だんだん怒りに近い感情が今はニョキニョキです。明日にでも、もう一度銀行に立ち寄ってみようかなというところです。

HCCに帰り、JIELの研究員に報告。そして、ホッとして、一人だけですが、ささやかに乾杯をしました。

HCCオフィスも、外観が綺麗になって、新しい門出を祝ってくれているようです。
一般社団法人日本体験学習研究所は、4月1日付で開設の登記完了の証明書をいただくことができました。
いよいよ法人格をもった研究所として、社会貢献を目指して頑張ります。
私ども「一般社団法人日本体験学習研究所」は、ラボラトリー方式の体験学習を核として、人間関係のあり方を探求することや、対人関係、グループ、組織において相互に学び合い、成長し合える社会づくりを目的とします。
私どもは、その目的を達成するために、次の事業を行います。
(1)社会の多様なニーズに応える教育・研修プログラムを企画立案実施事業及び情報提供活動
(2)人間関係にかかわる分野における研究活動
(3)人間関係にかかわる種々の講座、講演会、イベントの企画・開催・運営活動
(4)ラボラトリー方式の体験学習を視点にすえた研究会の開催
(5)企業・行政・団体・教育・医療等さまざまな機関に対するコンサルテーション
(6)上記各種機関からの依頼を受けた研修プログラム実践者の斡旋・派遣
(7)海外への体験学習の知識や教育技術などの教育・研修事業及び情報提供活動
(8)ラボラトリー方式の体験学習の実習教材等の開発研究・販売及び出版
(9)そのほかに目的に関連する事業
上記のものは定款にかかれたものをですます調に変えました。
一人ひとりが大切にされる社会やコミュニティを創造するために微力ですが、上記の活動に取り組んでいきたいと考えています。
今後ともよろしくお願いします。
とはいえ、本日の流れを記しておきます。
朝10時30分頃に名古屋法務局に到着。3階にあがり、4月1日に申請して、同時時間に来ていただければ登記が完了していますと聞かされていたのにもかかわらず、印鑑カードの申請をすると、まだ登記が終わっていないようなので、しばらくお待ち下さいと、待たされました。平然と座っていたものの、結構、心の中はドキドキでした。
やっと、印鑑カードを受け取ることができホッと。
その後、登記事項証明書と印鑑証明書をもらうために、2階に降りる。マシンでできるとのことなので、挑戦するがダメ。証明書申請を出し、収入印紙を購入し、窓口に申請。暫く待つこと、やっともらって、名古屋法務局を後にしました。

その足で、平針支店の三菱東京UFJ銀行に行きました。銀行口座を開設するためです。これが結構時間がかかりました。そして、挙句に1週間過ぎに連絡があって、開設ができるとのこと。少々驚きながらも、仕方ないと帰ってきました。ただ、友人からの情報では、長すぎる感じ。なんか信頼されていない感じがしてきて、だんだん怒りに近い感情が今はニョキニョキです。明日にでも、もう一度銀行に立ち寄ってみようかなというところです。

HCCに帰り、JIELの研究員に報告。そして、ホッとして、一人だけですが、ささやかに乾杯をしました。

HCCオフィスも、外観が綺麗になって、新しい門出を祝ってくれているようです。

2015年04月05日
南山大学名誉教授の称号をカルマノ学長よりいただきました!!
2015年3月31日(火)をもって、南山大学教育職員としての仕事を終えることができました。
1977年に名古屋大学大学院の修士課程(博士課程前期)を終え、非常勤講師として、南山短期大学人間関係科で教鞭をとることができたのが大学教員生活のすべての始まりです。1979年4月に常勤の講師として人間関係科に迎え入れていただき、それから21年、2000年4月に人文学部心理人間学科を開設と同時に移籍しました。そして、15年。合計36年の南山学園での勤務でした。非常勤時代を入れると38年です。
思い起こせば、本当にたくさんの人たちとお会いすることができ、またたくさんの出来事にも出会い、充実した人生を生きてきています。
その結果として、さる4月2日(木)には、南山大学名誉教授の称号をいただくことができました。これまで出会ったきたみなさまに深く感謝です。
これからの人生は、南山短大人間関係科と南山大学人文学部心理人間学科でまさに体験しながら学ぶことができた「ラボラトリー方式の体験学習」を少しでも多くの人に伝え、人々が喜びに満ちたかかわりの中で一人でも多く暮らしていけることができるようになることを願って、「一般社団法人日本体験学習研究所」を立ち上げ、自らのエネルギーをかけていこうと決めました。仲間の力を借りながら、また多くの方々との新しい出会いを大切にしながら生きていきたいと考えております。
どうぞ今後ともよろしくお願いします。

カルマノ学長とともに

学長と3人の副学長とともに

全員で記念写真
1977年に名古屋大学大学院の修士課程(博士課程前期)を終え、非常勤講師として、南山短期大学人間関係科で教鞭をとることができたのが大学教員生活のすべての始まりです。1979年4月に常勤の講師として人間関係科に迎え入れていただき、それから21年、2000年4月に人文学部心理人間学科を開設と同時に移籍しました。そして、15年。合計36年の南山学園での勤務でした。非常勤時代を入れると38年です。
思い起こせば、本当にたくさんの人たちとお会いすることができ、またたくさんの出来事にも出会い、充実した人生を生きてきています。
その結果として、さる4月2日(木)には、南山大学名誉教授の称号をいただくことができました。これまで出会ったきたみなさまに深く感謝です。
これからの人生は、南山短大人間関係科と南山大学人文学部心理人間学科でまさに体験しながら学ぶことができた「ラボラトリー方式の体験学習」を少しでも多くの人に伝え、人々が喜びに満ちたかかわりの中で一人でも多く暮らしていけることができるようになることを願って、「一般社団法人日本体験学習研究所」を立ち上げ、自らのエネルギーをかけていこうと決めました。仲間の力を借りながら、また多くの方々との新しい出会いを大切にしながら生きていきたいと考えております。
どうぞ今後ともよろしくお願いします。

カルマノ学長とともに

学長と3人の副学長とともに

全員で記念写真
2015年03月31日
本日(2015年3月31日)退職辞令式がありました!!
本日、2015年3月31日、年度末最終日。私にとっても大学教員としての一区切りの年になりました。
午後1時30分より、学長室にて、マルクス理事長より、退職辞令をいただきました。カルマノ学長と副学長、はじめ事務長などが同席して下さり、36年(非常勤時代を入れると38年)を短い時間でしたが、ふりかえりました。本当に、終わってみれば、早いものです。いろいろなこと、いろいろな人と出会いながらの南山学園での生活でした。感謝です。
この間、3人の子供が生まれ、その子どもたちも30歳を過ぎ、一人は南山学園でお世話になるという、つながりを感じています。これからは、南山学園がさらに発展することを願うばかりです。
これから、実際に、明日から新しい世界に飛び出すことになります。まずは、法務局に出かけ、一般社団法人の申請です。もう少し、人と人とが関わることが楽しいと感じられるような現場を創るお手伝いができればと考えています。よろしくお願いします。
南山大学を出るときに、桜の花が送ってくれました。
午後1時30分より、学長室にて、マルクス理事長より、退職辞令をいただきました。カルマノ学長と副学長、はじめ事務長などが同席して下さり、36年(非常勤時代を入れると38年)を短い時間でしたが、ふりかえりました。本当に、終わってみれば、早いものです。いろいろなこと、いろいろな人と出会いながらの南山学園での生活でした。感謝です。
この間、3人の子供が生まれ、その子どもたちも30歳を過ぎ、一人は南山学園でお世話になるという、つながりを感じています。これからは、南山学園がさらに発展することを願うばかりです。
これから、実際に、明日から新しい世界に飛び出すことになります。まずは、法務局に出かけ、一般社団法人の申請です。もう少し、人と人とが関わることが楽しいと感じられるような現場を創るお手伝いができればと考えています。よろしくお願いします。
南山大学を出るときに、桜の花が送ってくれました。

2015年03月26日
3月もあと少しとなりました!!とにかく運動と食事制限で健康的に・・・
本日は、3月26日(木)です。3月のハードなスケジュールもほとんど終わり、大学の個人研究室から運び出した荷物をぼちぼち整理を始めています。思い切って捨てられず、結構な荷物がせっかく創ったHCCギャラリーを占領してしまっているのです。
今日は、ファシリテーション研究ゼミのメンバーがやってくるということで、食事ができるだけのスペースをとにかく、創った感じです。
ここのところ、火曜日・水曜日・木曜日と、ウォーキングでHCCまで、ほぼ1時間少しかけてやってきています。食事も出来る限り炭水化物をとらないようにして、減量大作戦です。4月から動き出すJIELの活動に少しでも身軽に動けることを願っています。
ちょうど先日の人間ドックの結果も届き、大きな問題は書かれていず(と勝手に自分が解釈)、とにかく、運動と食事制限が目につきました。
少し時間的に緩くなる分、運動と食事をコントロールして、なんとかめざせマイナス10Kgです。
果たして、いつ?
今日は、ファシリテーション研究ゼミのメンバーがやってくるということで、食事ができるだけのスペースをとにかく、創った感じです。
ここのところ、火曜日・水曜日・木曜日と、ウォーキングでHCCまで、ほぼ1時間少しかけてやってきています。食事も出来る限り炭水化物をとらないようにして、減量大作戦です。4月から動き出すJIELの活動に少しでも身軽に動けることを願っています。
ちょうど先日の人間ドックの結果も届き、大きな問題は書かれていず(と勝手に自分が解釈)、とにかく、運動と食事制限が目につきました。
少し時間的に緩くなる分、運動と食事をコントロールして、なんとかめざせマイナス10Kgです。
果たして、いつ?
2015年03月22日
昨日、学部・大学院の学位授与式(卒業式)でした!!
昨日(2015年3月21日)、無事に学位授与式を終えることができました。
南山大学教員としての最後の卒業式でもありました。
相変わらず、ファシリテーション研究ゼミのメンバーは、卒業する10名の4年生を、しっかりと3年生と2年生の後輩たちが取り囲み、共に作って文集のプレゼントなどあたたかな卒業後のセレモニーがありました。私の最後の年、最高の学生たちに囲まれての退職になりました。


夕刻には、大学院人間文化研究科教育ファシリテーション専攻の修了生が9名、こちらもすでに終了している学生も遠くから集まり、現役のM1を中心に、素敵なお疲れ様会になりました。こうしたつながりが生まれていることに感謝です。
私も、退職までいよいよ10日を切ろうとしています。淡々と時を過ごしています。
人文学部心理人間学科へのプレゼントとして、「プロセスに学び プロセスに生きる」私の自らのメッセージを家内に書いてもらい、額装して、学科長に手渡しました。

「プロセス」を「変化」と読み替えて頂いてもいいかもしれません。
ラボラトリー方式の体験学習を長年やってきた私なりのメッセージです。
学科の合研の会議室に飾っていただけるとのこと、家内ともども喜んでいます。
そして、昨日、名古屋大学で開かれた日本人間性心理学会理事会に出席し、伊藤理事長より表彰していただきました。昨年の第33回大会の盛会と大会会計より寄付をしたことへの御礼でした。こちらは思いがけないプレゼントで、うれしい思いを致しました。

ということで、昨日は、とても心熱く、津村の現職最期を飾る素敵な一日であったことをご報告しておきます。
南山大学教員としての最後の卒業式でもありました。
相変わらず、ファシリテーション研究ゼミのメンバーは、卒業する10名の4年生を、しっかりと3年生と2年生の後輩たちが取り囲み、共に作って文集のプレゼントなどあたたかな卒業後のセレモニーがありました。私の最後の年、最高の学生たちに囲まれての退職になりました。


夕刻には、大学院人間文化研究科教育ファシリテーション専攻の修了生が9名、こちらもすでに終了している学生も遠くから集まり、現役のM1を中心に、素敵なお疲れ様会になりました。こうしたつながりが生まれていることに感謝です。
私も、退職までいよいよ10日を切ろうとしています。淡々と時を過ごしています。
人文学部心理人間学科へのプレゼントとして、「プロセスに学び プロセスに生きる」私の自らのメッセージを家内に書いてもらい、額装して、学科長に手渡しました。

「プロセス」を「変化」と読み替えて頂いてもいいかもしれません。
ラボラトリー方式の体験学習を長年やってきた私なりのメッセージです。
学科の合研の会議室に飾っていただけるとのこと、家内ともども喜んでいます。
そして、昨日、名古屋大学で開かれた日本人間性心理学会理事会に出席し、伊藤理事長より表彰していただきました。昨年の第33回大会の盛会と大会会計より寄付をしたことへの御礼でした。こちらは思いがけないプレゼントで、うれしい思いを致しました。

ということで、昨日は、とても心熱く、津村の現職最期を飾る素敵な一日であったことをご報告しておきます。
2015年03月08日
あっという間に3月も半ばですね!! 今宵は、学部生が企画してくれるパーティです!!!
先日、書き込んだのが2月12日でした。今日は、3月8日(日)です。本当に早いものです。
この間、いろいろなことがありました。
大きくは、大学の入試があり、それから、もっと大きな仕事は、研究室の片付けです。これがなかなかはかどりません。というか、荷物が多すぎて、片付けても片付けても、山ほどある書類など、溶解ボックスと保存用のボックスと分けるために、立ち止まり立ち止まり、やってきています。
いよいよ日にちが迫り、3月23日(月)までには、研究室を空っぽにしますと言ったものの、12日(木)から清里清泉寮にて人間関係研究センター主催のTグループがあり、18日まで、そしてその足で、18日から20日まで、小淵沢でお別れ会を兼ねた教員合宿を予定してくださっています。名古屋に帰ってきた翌日21日は、卒業式と教育ファシリのお疲れ様会、翌日22日は心理人間学科の卒業記念パーティと、行事も目白押し。
となると、片付け作業は11日までに何とかしなくてはならず、ボール箱に何も考えず、放り込んでHCCに運び込む作業の繰り返しです。もう少し、落ち着いてゆっくりと仕舞い支度ができるかと思っていましたが、そうもいきません。
一方で、4月1日からスタートする(予定の)一般社団法人日本体験学習研究会の立ち上げ作業をしなければならず、こちらも慌ただしく過ごしています。なんとか、公証役場で、公証人の指導のもと「一般社団法人日本体験学習研究所」の定款が認められました。いよいよ、4月1日までに準備をして、法務局の手続き承認を待つばかりです。といっても、こちらも、書類をもらってきてその準備をしなければなりません。
数え出すと、ため息が出そうなぐらいの状況ですが、・・・。
本日は、学部ゼミ生の企画で「つんつんありがというパーティ!!」を開催してくれるそうです。ありがたいこどえす。感謝の気持ちはこちらが伝えなくてはなりません。
終わりの時間の近づきと、始まりの時間の近づきのはざまの中で、心落ち着かないのですが、今宵は楽しんできます。
この間、いろいろなことがありました。
大きくは、大学の入試があり、それから、もっと大きな仕事は、研究室の片付けです。これがなかなかはかどりません。というか、荷物が多すぎて、片付けても片付けても、山ほどある書類など、溶解ボックスと保存用のボックスと分けるために、立ち止まり立ち止まり、やってきています。
いよいよ日にちが迫り、3月23日(月)までには、研究室を空っぽにしますと言ったものの、12日(木)から清里清泉寮にて人間関係研究センター主催のTグループがあり、18日まで、そしてその足で、18日から20日まで、小淵沢でお別れ会を兼ねた教員合宿を予定してくださっています。名古屋に帰ってきた翌日21日は、卒業式と教育ファシリのお疲れ様会、翌日22日は心理人間学科の卒業記念パーティと、行事も目白押し。
となると、片付け作業は11日までに何とかしなくてはならず、ボール箱に何も考えず、放り込んでHCCに運び込む作業の繰り返しです。もう少し、落ち着いてゆっくりと仕舞い支度ができるかと思っていましたが、そうもいきません。
一方で、4月1日からスタートする(予定の)一般社団法人日本体験学習研究会の立ち上げ作業をしなければならず、こちらも慌ただしく過ごしています。なんとか、公証役場で、公証人の指導のもと「一般社団法人日本体験学習研究所」の定款が認められました。いよいよ、4月1日までに準備をして、法務局の手続き承認を待つばかりです。といっても、こちらも、書類をもらってきてその準備をしなければなりません。
数え出すと、ため息が出そうなぐらいの状況ですが、・・・。
本日は、学部ゼミ生の企画で「つんつんありがというパーティ!!」を開催してくれるそうです。ありがたいこどえす。感謝の気持ちはこちらが伝えなくてはなりません。
終わりの時間の近づきと、始まりの時間の近づきのはざまの中で、心落ち着かないのですが、今宵は楽しんできます。
2015年02月12日
カウンセリングからファシリテーションへ(2012年9月の記事ですが・・・)
本記事は、2002年9月12日に、南山大学のHPにブログ風記事として書いたものです。
10年以上、経ったけど何が変わったのでしょうか?大学のHPの整理に伴い、再掲させていただきます。
==========
景気の低迷下,企業では,リストラ,ダウンサイジングと効率化を求めたマネジメントが行われています。人的資源の流動化といえば聞こえがいいのですが,リストラと中途採用者の活用で,従業員同士がお互いにいたわり合いケアし合うといった関係は希薄になってきています。その中で,IT化,国際化の波が押し寄せ,職場のストレッサーは急増しています。その一つの現れとして,心理的に不安定になり,鬱病が増えているとも言われています。そうした人々(従業員)を回復するために何らかの治療的な行為が必要になり,カウンセラーをおく企業もあるようです。確かに,精神的な問題を抱える人々への治療的・医療的処置は大切であることは言うまでもありません。
このことは,学校教育の現場の中にあっても同じようなことが起こっているように思います。学校現場でいろいろな問題が発生し,問題の子どもたちに対してカウンセリングの必要性が叫ばれ,スクールカウンセラーの配置が実施されはじめてます。その治療に誰があたるのかの適否については,ここでは議論を差し控えておきます。ただ,こうした状況がこのままでよいかと言えば,多くの皆さんは「NO」でしょう。
種々の企業体の中にあって先見の明があるところでは,このままでは「お互いをケアし合う,育て合う,もしくは支え合う,いわゆる信頼し合える企業風土が壊れても生まれてこない」と考え始めています。そうした企業では,たとえば《メンタリング》の制度を導入しようとして,人材開発にコストをかけ始めています。《メンタリング》とは,「成熟した年長者(メンター)が,若年者や未熟練者(メンティ,プロテジェ)と,基本的に1対1で,継続的,定期的に交流し,信頼関係の構築を通じて,メンティのキャリア発達を支援すると共に,心理・社会的な成長を支援する」仕組みをさしています。
いわば,メンティの成長のために,専門性(課題指向)の成熟と心理的安定(人間指向)を促すことがどれほどできるかが大きなメンターの役割になるわけです。まさに,メンティの成長を支えるファシリテーターになり,メンティの成長のためにいかにファシリテーション(援助促進)ができるようになるかが重要になるわけです。そして,その関係は互いに影響しあい,メンティによってメンターも成長することになるのです。
今だからこそ,治療から教育へもっともっと私たちは目を向け,関心をもち,そしてそのことができる人材を創り出していかなければならないと感じています。学校教育の中にあっては,スクールカウンセリングにおける予防的・開発的側面を強調する教育活動の必要性も強調され始めています。これからの社会にあって,治療者−被治療者という関係ではなく,学習者を支援しながら相互に学び合う対等な関係づくりができる人材(ファシリテーター)の養成が必要になってきていると言えるでしょう。1対1の関係の中だけではなく,学習者一人のための心理的サポートもしながら,組織全体を観ることができ,その状況にふさわしい問題解決行動ができるといった,総合的な学習者支援機能を果たすことができる人材と,さらにはその人材育成ができる人材が,これからの社会では求められていくと考えています。
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10年以上、経ったけど何が変わったのでしょうか?大学のHPの整理に伴い、再掲させていただきます。
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景気の低迷下,企業では,リストラ,ダウンサイジングと効率化を求めたマネジメントが行われています。人的資源の流動化といえば聞こえがいいのですが,リストラと中途採用者の活用で,従業員同士がお互いにいたわり合いケアし合うといった関係は希薄になってきています。その中で,IT化,国際化の波が押し寄せ,職場のストレッサーは急増しています。その一つの現れとして,心理的に不安定になり,鬱病が増えているとも言われています。そうした人々(従業員)を回復するために何らかの治療的な行為が必要になり,カウンセラーをおく企業もあるようです。確かに,精神的な問題を抱える人々への治療的・医療的処置は大切であることは言うまでもありません。
このことは,学校教育の現場の中にあっても同じようなことが起こっているように思います。学校現場でいろいろな問題が発生し,問題の子どもたちに対してカウンセリングの必要性が叫ばれ,スクールカウンセラーの配置が実施されはじめてます。その治療に誰があたるのかの適否については,ここでは議論を差し控えておきます。ただ,こうした状況がこのままでよいかと言えば,多くの皆さんは「NO」でしょう。
種々の企業体の中にあって先見の明があるところでは,このままでは「お互いをケアし合う,育て合う,もしくは支え合う,いわゆる信頼し合える企業風土が壊れても生まれてこない」と考え始めています。そうした企業では,たとえば《メンタリング》の制度を導入しようとして,人材開発にコストをかけ始めています。《メンタリング》とは,「成熟した年長者(メンター)が,若年者や未熟練者(メンティ,プロテジェ)と,基本的に1対1で,継続的,定期的に交流し,信頼関係の構築を通じて,メンティのキャリア発達を支援すると共に,心理・社会的な成長を支援する」仕組みをさしています。
いわば,メンティの成長のために,専門性(課題指向)の成熟と心理的安定(人間指向)を促すことがどれほどできるかが大きなメンターの役割になるわけです。まさに,メンティの成長を支えるファシリテーターになり,メンティの成長のためにいかにファシリテーション(援助促進)ができるようになるかが重要になるわけです。そして,その関係は互いに影響しあい,メンティによってメンターも成長することになるのです。
今だからこそ,治療から教育へもっともっと私たちは目を向け,関心をもち,そしてそのことができる人材を創り出していかなければならないと感じています。学校教育の中にあっては,スクールカウンセリングにおける予防的・開発的側面を強調する教育活動の必要性も強調され始めています。これからの社会にあって,治療者−被治療者という関係ではなく,学習者を支援しながら相互に学び合う対等な関係づくりができる人材(ファシリテーター)の養成が必要になってきていると言えるでしょう。1対1の関係の中だけではなく,学習者一人のための心理的サポートもしながら,組織全体を観ることができ,その状況にふさわしい問題解決行動ができるといった,総合的な学習者支援機能を果たすことができる人材と,さらにはその人材育成ができる人材が,これからの社会では求められていくと考えています。
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2015年02月10日
国際協力セミナー参加から学ぶ:ファシリテーターの介入の心得
もう14〜15年近く経つでしょうか?南山短期大学から南山大学に移籍して、新しく人間関係研究センターを設立した際に、「国際協力セミナー」と題して、センター主催のワークショップを実施しました。
この記事のはじめに、アメリカに留学してから15年と書かれていますので、私がアメリカに留学してほぼ30年が経とうとしています。
15年近く前のワークショップの記事ですが、だいぶ国際協力の舞台は変化してきているのでしょうか?少し、長い記事になっていますが、掲載させていただきます。
====================
6月3日(土)4日(日)の二日間にわたって、南山大学人間関係研究センター主催で行われた『国際協力セミナー』に一参加者として参加しました(参加者は、20名ほど)。講師は、筑波大学の平山恵先生。平山先生といっても、津村は、15年前に自分がアメリカに留学中に知り合った仲間なので、私からは「めぐみちゃん」、平山先生からは「としさん」と愛称で呼んでいる関係なので、私のセミナー参加がめぐみちゃんにやりやすかたったのか、やりにくかったのかは彼女に聞いてみないとわかりません。だけど、南米、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、などなど様々な国で活躍している彼女には、誰が参加していようと、その場の人たちとともに過ごすことは、一流です。以下は、津村がめぐみちゃんの話を聞いて、まとめたものであり、文責はすべて津村にあります。(なぜなら、平山先生の意図通りに津村が聞いていないかもしれないので、そのように付け加えておきます。)
セミナー参加の前に、『近代化の理論』(富永健一著、1999、講談社学術文庫)を読み、「発展途上国への援助とは発展途上国の近代化を助けることなのか?」について1000字程度(A41枚程度)で書いてきていただきたいと宿題が出されました。その本は、文庫本とは言え、500頁にわたる大作です。そして、内容が近代化とは、産業化とは、社会構造とは何か、社会変動とはなどなど、久しぶりに自分の頭が煮えくりかえるほど、刺激を受けました。
初日は、集まってきた20名ほどが、2グループに分けられ、グループを作り、2日間のプログラムを過ごすことになる。そのプログラムの最初に、持ってきた宿題を提示しながら、「自分が呼んでもらいたい名前」「セミナー参加への期待」「援助が近代化を助けるか?」のキーワードを用いて自己紹介をしていった。その後、恵ちゃん自身の自己紹介と、国際協力、今回は、意図して使っている「援助」についての小講義が行われました。
(1)援助形態の3つの種類
・ODA:政府開発援助:公的援助、二国間援助の功罪(一つの価値観)
・国際機関による援助:WHO、ユニセフ、ユニスコなど:多国間援助の功罪(多様な価値観)
・NGO:二国間でできない援助ができる(日本の例として、ボランティア貯金のサポートの功罪→単年度主義)
(2)援助の歴史
・60-70年:西欧は、社会インフラ−衛生−水道、井戸、学校、病院建設
・80年代:BHN(Basic Human Needs)病院までの{アクセス}、{コントロール(誰が決定することができるかなどの問題に関わる)たとえば、水くみは女性、その水をどのように利用するか決めるのは男性}
・90年代:HDI(Human Development Index):人間の開発をしないといけない:生きててよかったと思えるところまで:教育を受ける機会、延命を選択するしない、ジェンダーの問題、→最終的に何が残る?(津村):その人が選択したものがよい、残る価値はないかもしれない:でも、(最終的には)Autonomy:自分が自分の生き方を決めることができるということか?!
(3)援助のはじまり
・日本は、賠償問題から始まる
・欧米では、いわゆる、票集め。東西対立からスタート→自由主義社会VS社会主義社会→南北問題になる
・NGOは、布教から始まる
(4)援助、協力の後の姿を見ると、これでよいのか?の疑問がわく。
・カンボジア:国連アンタックの介入:内戦→西欧化
・ニカラグア:人を殺してモノを盗るようになる:お金を持ちたい:貨幣経済の導入
・イエメン(?):夜もキラキラと光る夜景
(5)イエメンにおける援助活動を例にして問題提議
・モノがとれない、とるモノがないから、援助が入らない国だったが、→OECD(Organization for Eco-cooperation Develoment)による、・小国に対する援助促進、・内戦が終わった国への援助促進、よりルワンダ、カンボジア、イエメンなどへの援助が行われるようになる。:多くの場合、東西の西が負けて東が援助:自由化しましょうと言うことから。
・イエメンでは、出産は、膝つき産であった。ところが、2000年までに4000人の助産婦を作ろうという計画の元で、日本(初期は結核だけに援助)、ドイツ、オランダ、アメリカのODA、そして国際機関と、さらにはNGOも協力して援助することになる。目的は、イエメンの1400/10万ほど(ちなみに、日本で6、7人/10万、スウェーデンで2、3人/10万、アメリカで4人/10万)のMMR(出産時の、新生児や母親の死亡率)を下げるために。仮説としては、介助している人が非衛生的で、伝統的産婆が問題であると言うことから。
・イエメンの女性にとっては、膝つき産が楽な姿勢での出産形態であるにも関わらず、西洋の医学、近代医学が科学的であるということから、ベッドの上に仰向けに寝て出産する産婆方式を導入することになる(オランダの人類学者いて、イエメンの女性たちにインタビューしているにも関わらず)。近代化、科学的な方法であるという思いこみがそうさせてしまっている。そして、デリバリーベッド(折り畳みの動くベッド)がどんどん運び込まれる。これは、とても大きな介入である。そして、さらには、包帯&注射器&はさみなどが入った治療セットが配られることになるが、注射器の針など今後ずっと交換が不可欠(エイズなどの問題を考えた場合)なものの導入が適切な導入といえるのだろうか、大きな問題である。
そして、昼食。昼食中には{伝統}の反対語をさがせという宿題をもらい、昼食中も、津村と何人かの参加者とはしりとり遊びを楽しむように、「伝統の反対といえば?」「新作」「新作といえば」「レンタル」「レンタルといえば」「借り物」「借り物といえば」「そのとき限り」「そのとき限りといえば」「短い」などと、{伝統}の反対語探しも楽しいモノとなった。
昼食のプログラムは、反対語を紹介しあってスタート。続いて、FASID(財 国際開発高等教育機構)が提供してくれた教材「裏庭養豚プロジェクトの改善」のプリントとVTRを見て、各グループごとにPCM(プロジェクト・サイクル・マネジメント)手法の簡易スタイルで、国際協力プロジェクトの見直しと討議を行った。これも、また津村には、興味深いものであった。
【1】参加者分析(関係者分析)
ケースのプリントとVTRを参考にしながら、関係している人や組織をすべて列挙する。そして、その特徴は何か、利害・関心は何かを丁寧に記述しながら、グループでリストアップする。その作業を通して、社会を知っていくのである。その話し合いの過程でメンバーから疑問点などが出てきた際には、「info」マークを付与しておき、現地調査でその事実をしっかりインタビューする。
最近の社会を知る視点として、RONと言う言葉が使われる。
R(esource):資源、人・モノ・金=Tangible Resourceだが、Intangible Resourceもある。
O(rganization):組織
N(orms):Social Norm(社会規範)、価値観
【2】問題分析
このステップでは、原因結果をツリー上にぶら下げながら、それらの因果関係を明確にしていこうという作業である。初日は、この問題分析の道半ばで、午後5時を過ぎ、解散となった。
第2日目(6/4、日曜日)は、昨日の援助は近代化を助けるかのキーワードの2つ目を考えるように、めぐみちゃんから指示を受け、それぞれそのキーワードを説明することで、昨日のふりかえりと今朝の挨拶を行う。
津村は、昨日は、「均衡の攪乱」と言っていた。これは、富永氏の著作「近代化の理論」の中での社会変動が起こっていくプロセスが、まさに個人やグループの成長のプロセスでクルトレビンが提唱する「unfreezig-moving-freezing」のプロセスとあまりにも酷似した展開理論枠であり、そのunfreezingを引き起こさせることを「均衡の攪乱」とよび、それをいかに内発的なエネルギーとして起こさせる(させるという表記自体が外発的なんだけど)ことができるか、まさに、介入のありよう、ファシリテーターのありように関わるキーワードなので取り上げた。そして、2回目のキーワードとしては、養豚のケースを巡る討論をしながら、これが適切適切でないとか、これが良い悪いということを、介入前にはすべてはできないわけで、やりながら改善していく、改良していくプロセスが大切という意味で、「試行錯誤:プロセス:絶えまぬ努力」というキーワードを書き記した。{「人間関係トレーニングにおける個と集団の変容モデル」のミニレクチャーを読んでください。}
【3】目的分析
問題分析の系図をもとに、そのカード一枚一枚を「望ましい状態」に書き直して、「手段−目的」の関係を明確にする作業を行った。この作業を通して、前段での問題分析が適切に行われていたかの吟味にもなるし、次につながるプロジェクトの選択作業への大きな橋渡しになるのであろう。
【4】プロジェクトの選択
このステップでは、もう今回のセミナーの時間はそんなに残っていなかった。それでも、いくつか考えられる、プロジェクトを考え、それらを実際に実施するとしたら、どのような結果を引き起こすか、様々な選択基準をリストアップし、プロジェクト実施に関わる問題点等を引き出していった。
すべての参加者のみなさんは、本当に熱心に参加され、熱い討論が実施されたみたいである。若干、津村は、ここまで来ると、エネルギーは落ちてしまい、ぐったりお疲れモードになってしまった。
そして、最後に、「よそ者の役割とは」何かを、一人ひとりカードに書き出した後、一緒に作業したメンバーと分かち合い、そして、全体グループで、シェアーして、国際協力セミナーの研修は終了した。
この「よそ者の役割とは」を考える作業は、まさにファシリテーターのありようを探る、とても大きな一助になった。
国際協力セミナーから学ぶファシリテーターの介入の心得
(1) 今の国の状況、グループの状況のデータをしっかり得ること:観察する、調査する
(2) 内側の力では、動き出せないときの大きな力になること:石を投げる、波風を立てる
(3) グループで、話し合っているときに、ちょっと介入してほしいときがある
・これでよいのかどうか、不安になっているとき
・話し合いが停滞しているとき
・サブグループに分かれて話し合っているときに、ジョイントしにくくなっているとき
(4) ファシリテーターの介入のタイミング:早いとファシリテーターへの依存が強まるし、あまり遅くなるとグループでことが進んでしまっていて修正ができなくなる。
(5) データの記述・表現仕方は、できる限り具体的な表現にすること
(6) やっぱり、コンテント(参加者分析、関係者分析、問題分析、目的分析など話し合っている内容に関わること)とプロセス(その話し合いがグループの中で、どのように話し合われているかに関わること)の2点の視点は絶えずもっていること。
この記事のはじめに、アメリカに留学してから15年と書かれていますので、私がアメリカに留学してほぼ30年が経とうとしています。
15年近く前のワークショップの記事ですが、だいぶ国際協力の舞台は変化してきているのでしょうか?少し、長い記事になっていますが、掲載させていただきます。
====================
6月3日(土)4日(日)の二日間にわたって、南山大学人間関係研究センター主催で行われた『国際協力セミナー』に一参加者として参加しました(参加者は、20名ほど)。講師は、筑波大学の平山恵先生。平山先生といっても、津村は、15年前に自分がアメリカに留学中に知り合った仲間なので、私からは「めぐみちゃん」、平山先生からは「としさん」と愛称で呼んでいる関係なので、私のセミナー参加がめぐみちゃんにやりやすかたったのか、やりにくかったのかは彼女に聞いてみないとわかりません。だけど、南米、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、などなど様々な国で活躍している彼女には、誰が参加していようと、その場の人たちとともに過ごすことは、一流です。以下は、津村がめぐみちゃんの話を聞いて、まとめたものであり、文責はすべて津村にあります。(なぜなら、平山先生の意図通りに津村が聞いていないかもしれないので、そのように付け加えておきます。)
セミナー参加の前に、『近代化の理論』(富永健一著、1999、講談社学術文庫)を読み、「発展途上国への援助とは発展途上国の近代化を助けることなのか?」について1000字程度(A41枚程度)で書いてきていただきたいと宿題が出されました。その本は、文庫本とは言え、500頁にわたる大作です。そして、内容が近代化とは、産業化とは、社会構造とは何か、社会変動とはなどなど、久しぶりに自分の頭が煮えくりかえるほど、刺激を受けました。
初日は、集まってきた20名ほどが、2グループに分けられ、グループを作り、2日間のプログラムを過ごすことになる。そのプログラムの最初に、持ってきた宿題を提示しながら、「自分が呼んでもらいたい名前」「セミナー参加への期待」「援助が近代化を助けるか?」のキーワードを用いて自己紹介をしていった。その後、恵ちゃん自身の自己紹介と、国際協力、今回は、意図して使っている「援助」についての小講義が行われました。
(1)援助形態の3つの種類
・ODA:政府開発援助:公的援助、二国間援助の功罪(一つの価値観)
・国際機関による援助:WHO、ユニセフ、ユニスコなど:多国間援助の功罪(多様な価値観)
・NGO:二国間でできない援助ができる(日本の例として、ボランティア貯金のサポートの功罪→単年度主義)
(2)援助の歴史
・60-70年:西欧は、社会インフラ−衛生−水道、井戸、学校、病院建設
・80年代:BHN(Basic Human Needs)病院までの{アクセス}、{コントロール(誰が決定することができるかなどの問題に関わる)たとえば、水くみは女性、その水をどのように利用するか決めるのは男性}
・90年代:HDI(Human Development Index):人間の開発をしないといけない:生きててよかったと思えるところまで:教育を受ける機会、延命を選択するしない、ジェンダーの問題、→最終的に何が残る?(津村):その人が選択したものがよい、残る価値はないかもしれない:でも、(最終的には)Autonomy:自分が自分の生き方を決めることができるということか?!
(3)援助のはじまり
・日本は、賠償問題から始まる
・欧米では、いわゆる、票集め。東西対立からスタート→自由主義社会VS社会主義社会→南北問題になる
・NGOは、布教から始まる
(4)援助、協力の後の姿を見ると、これでよいのか?の疑問がわく。
・カンボジア:国連アンタックの介入:内戦→西欧化
・ニカラグア:人を殺してモノを盗るようになる:お金を持ちたい:貨幣経済の導入
・イエメン(?):夜もキラキラと光る夜景
(5)イエメンにおける援助活動を例にして問題提議
・モノがとれない、とるモノがないから、援助が入らない国だったが、→OECD(Organization for Eco-cooperation Develoment)による、・小国に対する援助促進、・内戦が終わった国への援助促進、よりルワンダ、カンボジア、イエメンなどへの援助が行われるようになる。:多くの場合、東西の西が負けて東が援助:自由化しましょうと言うことから。
・イエメンでは、出産は、膝つき産であった。ところが、2000年までに4000人の助産婦を作ろうという計画の元で、日本(初期は結核だけに援助)、ドイツ、オランダ、アメリカのODA、そして国際機関と、さらにはNGOも協力して援助することになる。目的は、イエメンの1400/10万ほど(ちなみに、日本で6、7人/10万、スウェーデンで2、3人/10万、アメリカで4人/10万)のMMR(出産時の、新生児や母親の死亡率)を下げるために。仮説としては、介助している人が非衛生的で、伝統的産婆が問題であると言うことから。
・イエメンの女性にとっては、膝つき産が楽な姿勢での出産形態であるにも関わらず、西洋の医学、近代医学が科学的であるということから、ベッドの上に仰向けに寝て出産する産婆方式を導入することになる(オランダの人類学者いて、イエメンの女性たちにインタビューしているにも関わらず)。近代化、科学的な方法であるという思いこみがそうさせてしまっている。そして、デリバリーベッド(折り畳みの動くベッド)がどんどん運び込まれる。これは、とても大きな介入である。そして、さらには、包帯&注射器&はさみなどが入った治療セットが配られることになるが、注射器の針など今後ずっと交換が不可欠(エイズなどの問題を考えた場合)なものの導入が適切な導入といえるのだろうか、大きな問題である。
そして、昼食。昼食中には{伝統}の反対語をさがせという宿題をもらい、昼食中も、津村と何人かの参加者とはしりとり遊びを楽しむように、「伝統の反対といえば?」「新作」「新作といえば」「レンタル」「レンタルといえば」「借り物」「借り物といえば」「そのとき限り」「そのとき限りといえば」「短い」などと、{伝統}の反対語探しも楽しいモノとなった。
昼食のプログラムは、反対語を紹介しあってスタート。続いて、FASID(財 国際開発高等教育機構)が提供してくれた教材「裏庭養豚プロジェクトの改善」のプリントとVTRを見て、各グループごとにPCM(プロジェクト・サイクル・マネジメント)手法の簡易スタイルで、国際協力プロジェクトの見直しと討議を行った。これも、また津村には、興味深いものであった。
【1】参加者分析(関係者分析)
ケースのプリントとVTRを参考にしながら、関係している人や組織をすべて列挙する。そして、その特徴は何か、利害・関心は何かを丁寧に記述しながら、グループでリストアップする。その作業を通して、社会を知っていくのである。その話し合いの過程でメンバーから疑問点などが出てきた際には、「info」マークを付与しておき、現地調査でその事実をしっかりインタビューする。
最近の社会を知る視点として、RONと言う言葉が使われる。
R(esource):資源、人・モノ・金=Tangible Resourceだが、Intangible Resourceもある。
O(rganization):組織
N(orms):Social Norm(社会規範)、価値観
【2】問題分析
このステップでは、原因結果をツリー上にぶら下げながら、それらの因果関係を明確にしていこうという作業である。初日は、この問題分析の道半ばで、午後5時を過ぎ、解散となった。
第2日目(6/4、日曜日)は、昨日の援助は近代化を助けるかのキーワードの2つ目を考えるように、めぐみちゃんから指示を受け、それぞれそのキーワードを説明することで、昨日のふりかえりと今朝の挨拶を行う。
津村は、昨日は、「均衡の攪乱」と言っていた。これは、富永氏の著作「近代化の理論」の中での社会変動が起こっていくプロセスが、まさに個人やグループの成長のプロセスでクルトレビンが提唱する「unfreezig-moving-freezing」のプロセスとあまりにも酷似した展開理論枠であり、そのunfreezingを引き起こさせることを「均衡の攪乱」とよび、それをいかに内発的なエネルギーとして起こさせる(させるという表記自体が外発的なんだけど)ことができるか、まさに、介入のありよう、ファシリテーターのありように関わるキーワードなので取り上げた。そして、2回目のキーワードとしては、養豚のケースを巡る討論をしながら、これが適切適切でないとか、これが良い悪いということを、介入前にはすべてはできないわけで、やりながら改善していく、改良していくプロセスが大切という意味で、「試行錯誤:プロセス:絶えまぬ努力」というキーワードを書き記した。{「人間関係トレーニングにおける個と集団の変容モデル」のミニレクチャーを読んでください。}
【3】目的分析
問題分析の系図をもとに、そのカード一枚一枚を「望ましい状態」に書き直して、「手段−目的」の関係を明確にする作業を行った。この作業を通して、前段での問題分析が適切に行われていたかの吟味にもなるし、次につながるプロジェクトの選択作業への大きな橋渡しになるのであろう。
【4】プロジェクトの選択
このステップでは、もう今回のセミナーの時間はそんなに残っていなかった。それでも、いくつか考えられる、プロジェクトを考え、それらを実際に実施するとしたら、どのような結果を引き起こすか、様々な選択基準をリストアップし、プロジェクト実施に関わる問題点等を引き出していった。
すべての参加者のみなさんは、本当に熱心に参加され、熱い討論が実施されたみたいである。若干、津村は、ここまで来ると、エネルギーは落ちてしまい、ぐったりお疲れモードになってしまった。
そして、最後に、「よそ者の役割とは」何かを、一人ひとりカードに書き出した後、一緒に作業したメンバーと分かち合い、そして、全体グループで、シェアーして、国際協力セミナーの研修は終了した。
この「よそ者の役割とは」を考える作業は、まさにファシリテーターのありようを探る、とても大きな一助になった。
国際協力セミナーから学ぶファシリテーターの介入の心得
(1) 今の国の状況、グループの状況のデータをしっかり得ること:観察する、調査する
(2) 内側の力では、動き出せないときの大きな力になること:石を投げる、波風を立てる
(3) グループで、話し合っているときに、ちょっと介入してほしいときがある
・これでよいのかどうか、不安になっているとき
・話し合いが停滞しているとき
・サブグループに分かれて話し合っているときに、ジョイントしにくくなっているとき
(4) ファシリテーターの介入のタイミング:早いとファシリテーターへの依存が強まるし、あまり遅くなるとグループでことが進んでしまっていて修正ができなくなる。
(5) データの記述・表現仕方は、できる限り具体的な表現にすること
(6) やっぱり、コンテント(参加者分析、関係者分析、問題分析、目的分析など話し合っている内容に関わること)とプロセス(その話し合いがグループの中で、どのように話し合われているかに関わること)の2点の視点は絶えずもっていること。
2015年02月08日
「家庭菜園から学ぶ」ファシリテーターの介入の心得
この記事を書いて10年ほど経ってしましました。大学のHPに掲載していた「ファシリテーター雑感」からの転載です。
===========
私が日進市に移り住んでからもう15年以上が経とうとしています。そして、ここ10年ほど、日進市から近くの「ふれあい農園」を2区画(10坪ぐらい)を借りて、夏野菜づくりゃサツマイモづくり、また冬は豆類を植えて楽しんでいます。楽しんでいると言っても、そんなに手入れが几帳面にできずに、1年を過ごしてしまっていると言った方が正しいでしょう。
それでも、ここ数年は着実に夏野菜として、キュウリ、トマト、ピーマン、なすなどをコンスタントに収穫し、大した形と量じゃないですが、近所の方にも自慢げにお裾分けをしています。また、秋になると、学生達をふれあい農園に招待し、恒例大(?)芋掘り大会&バーベキュー大会を楽しむのが行事になっています。そして、余力があれば、冬にかけて豆類を植えて春の収穫を楽しんでいます。
そうした家庭菜園をしている時にも、これはまさに育てる体験ですから、教育体験そのものですが、ファシリテーターのありようを考えています。
家庭菜園から学ぶファシリテーターの介入の心得
一.土地を耕すことが一番大切:時間をかけて、丁寧にしっかりと
・空気をしっかりまぜてやる
・根の育ちをよくするために、大きな石ころなどはちゃんと取り除くこと
・雑草の根っこなどが残っているとすぐに茂ってくるのでちゃんと取り除くこと
二.苗を植えるときには、深すぎ、浅すぎず
三.苗と苗との感覚はしっかりとあけること:大きくなったときのことを考えておくこと
四.肥料は、根に近づきすぎると効きそうで、実は苗をダメにする:ほどほどの距離を!
五.苗を植えて、最初の時期の手入れが大切:
・しっかりと根がはるまで、茎がしっかりするまでこまめに水をやり世話をすること
・支柱を早めに立てること:
→ツルが成長し始め、横や下に伸び出すとなかなか修正することは難しい
六.実がなり出すと、程良いところで実を取り、収穫・成長したことを祝うこと
七.伸びて行きすぎるツルや先を程良いところで止めること:
→実がしっかりと成長することになる
===========
私が日進市に移り住んでからもう15年以上が経とうとしています。そして、ここ10年ほど、日進市から近くの「ふれあい農園」を2区画(10坪ぐらい)を借りて、夏野菜づくりゃサツマイモづくり、また冬は豆類を植えて楽しんでいます。楽しんでいると言っても、そんなに手入れが几帳面にできずに、1年を過ごしてしまっていると言った方が正しいでしょう。
それでも、ここ数年は着実に夏野菜として、キュウリ、トマト、ピーマン、なすなどをコンスタントに収穫し、大した形と量じゃないですが、近所の方にも自慢げにお裾分けをしています。また、秋になると、学生達をふれあい農園に招待し、恒例大(?)芋掘り大会&バーベキュー大会を楽しむのが行事になっています。そして、余力があれば、冬にかけて豆類を植えて春の収穫を楽しんでいます。
そうした家庭菜園をしている時にも、これはまさに育てる体験ですから、教育体験そのものですが、ファシリテーターのありようを考えています。
家庭菜園から学ぶファシリテーターの介入の心得
一.土地を耕すことが一番大切:時間をかけて、丁寧にしっかりと
・空気をしっかりまぜてやる
・根の育ちをよくするために、大きな石ころなどはちゃんと取り除くこと
・雑草の根っこなどが残っているとすぐに茂ってくるのでちゃんと取り除くこと
二.苗を植えるときには、深すぎ、浅すぎず
三.苗と苗との感覚はしっかりとあけること:大きくなったときのことを考えておくこと
四.肥料は、根に近づきすぎると効きそうで、実は苗をダメにする:ほどほどの距離を!
五.苗を植えて、最初の時期の手入れが大切:
・しっかりと根がはるまで、茎がしっかりするまでこまめに水をやり世話をすること
・支柱を早めに立てること:
→ツルが成長し始め、横や下に伸び出すとなかなか修正することは難しい
六.実がなり出すと、程良いところで実を取り、収穫・成長したことを祝うこと
七.伸びて行きすぎるツルや先を程良いところで止めること:
→実がしっかりと成長することになる
2015年01月25日
「ファシリテーターの役割と技法」という研修のデザインと実施
2015年1月24日(土)午前9時〜午後5時まで、大阪の某病院で副師長さんクラスの方々60名を対象に「ファシリテーターの役割と技法」と題して研修を行ってきました。
朝5時に起床。午前6時過ぎの地下鉄に飛び乗り、午前6時35分発の新幹線で京都へ。京都駅から乗り継ぎ会場の病院に入りました。朝食は、新幹線の中でコーヒーとサンドイッチ。病院近くでコーヒーブレークで時間焼成をして、朝8時30分に会場である病院に入りました。
講師控室にて少し挨拶して、会場に入ると、60人余の看護師さんたちの熱気が熱くすでに感じられる雰囲気でした。
挨拶から簡単な一日の流れを説明して、早速グループごとに「今の気持ちは?」「今日学んでみたいことは?」の2つから自己紹介をかねてチェックイン。その後は、津村の常套的問いかけの「あなたはどんな体験をしましたか?」を記入。個人の体験をふりかえる3要素:行動・思考・感情の視点から説明し、「自分をマネジメントすることの大切さと視点」のお話をしました。最近は、ファシリテーターの大事な態度とスキルには「自分をマネジメントすること」が重要であると考えています。私の特徴、パターンを理解することと、そのパターンから抜け出せるようになることの大切です。これは、E.シャインのO-R-J-Iモデルと関連してくるのです。特に、状況をどのように観るか、その状況から何を感じ、そしてどんなふうに判断をして、働きかけるか、この一連の流れをしっかりとモニターできるようになることも、この行動・思考・感情の視点から自らをマネジできることと関連しているのです。
午前の後半は、グループの状況を観ることと、グループの中で自分がどのように動いたり働きかけたり、また周りのメンバーから見られているかを把握するためのグループワークを行いました。問題解決実習「ナースをさがせ」を実施し、ふりかえり用紙に記入後わかちあいをしっかりおこなってもらいました。その後は、11グループありましたが、すべてのグループから気づきや学びを語ってもらい、それぞれにコメントを加えながら学びを深めていきました。
コメントの時間が結構かかり、昼食が少し遅目の12:40頃から13:30まで。午後の部がスタートして、「ファシリテーター実践トレーニング」と題して、それぞれファシリテーター役、オブザーバー役、メンバー役を決めて、2回ほど討議とふりかえり用紙記入&わかちあいを行いました。1回めのスタートの前には、ラボラトリー方式の体験学習とはといった定義と体験学習の循環過程の話と、Reddyのプロセス・コンサルテーションのロードマップの紹介をヒントに実習をやってもらいました。
2回めは、「効果的に会議を進めるためのヒント」といった資料を配布し簡単に説明して、討議とふりかえりを行ってもらいました。1回めは、「一生看護師を続けるために必要なことは?」2回めは「ファシリテーターとして大切なことは?」というテーマでディスカッションを行ってもらいました。かなり充実した話(コンテント)とファシリテーターのありようを巡ってのふりかえり(プロセス)を体験していただけたのではないかと考えています。
午前の前半は、「自分をマネジメントする」、後半は「グループを観る&グループの中の自分の理解」、午後は「グループ活動をファシリテートすることを実践から学ぶ」といった構成で考えてみました。特に午後の後半の活動を通して、ファシリテーターという体験を繰り返しながら学ぶという態度の育成と必要性を理解していただけたなら幸いです。
依頼を受けてから、今年のはじめには、参加者60名の現状と研修への期待がたくさん書かれた資料が送られてきた、かなりプレッシャーがありましたが、なんとかテーマに近づくことができたのではないかと思います。また、アンケートと、今回の学びをどのように現場に活かしたかのレポートが届くはずなので、とても楽しみにしています。
これらの流れと資料類を一度まとめておこうかと考え始めています。
朝5時に起床。午前6時過ぎの地下鉄に飛び乗り、午前6時35分発の新幹線で京都へ。京都駅から乗り継ぎ会場の病院に入りました。朝食は、新幹線の中でコーヒーとサンドイッチ。病院近くでコーヒーブレークで時間焼成をして、朝8時30分に会場である病院に入りました。
講師控室にて少し挨拶して、会場に入ると、60人余の看護師さんたちの熱気が熱くすでに感じられる雰囲気でした。
挨拶から簡単な一日の流れを説明して、早速グループごとに「今の気持ちは?」「今日学んでみたいことは?」の2つから自己紹介をかねてチェックイン。その後は、津村の常套的問いかけの「あなたはどんな体験をしましたか?」を記入。個人の体験をふりかえる3要素:行動・思考・感情の視点から説明し、「自分をマネジメントすることの大切さと視点」のお話をしました。最近は、ファシリテーターの大事な態度とスキルには「自分をマネジメントすること」が重要であると考えています。私の特徴、パターンを理解することと、そのパターンから抜け出せるようになることの大切です。これは、E.シャインのO-R-J-Iモデルと関連してくるのです。特に、状況をどのように観るか、その状況から何を感じ、そしてどんなふうに判断をして、働きかけるか、この一連の流れをしっかりとモニターできるようになることも、この行動・思考・感情の視点から自らをマネジできることと関連しているのです。
午前の後半は、グループの状況を観ることと、グループの中で自分がどのように動いたり働きかけたり、また周りのメンバーから見られているかを把握するためのグループワークを行いました。問題解決実習「ナースをさがせ」を実施し、ふりかえり用紙に記入後わかちあいをしっかりおこなってもらいました。その後は、11グループありましたが、すべてのグループから気づきや学びを語ってもらい、それぞれにコメントを加えながら学びを深めていきました。
コメントの時間が結構かかり、昼食が少し遅目の12:40頃から13:30まで。午後の部がスタートして、「ファシリテーター実践トレーニング」と題して、それぞれファシリテーター役、オブザーバー役、メンバー役を決めて、2回ほど討議とふりかえり用紙記入&わかちあいを行いました。1回めのスタートの前には、ラボラトリー方式の体験学習とはといった定義と体験学習の循環過程の話と、Reddyのプロセス・コンサルテーションのロードマップの紹介をヒントに実習をやってもらいました。
2回めは、「効果的に会議を進めるためのヒント」といった資料を配布し簡単に説明して、討議とふりかえりを行ってもらいました。1回めは、「一生看護師を続けるために必要なことは?」2回めは「ファシリテーターとして大切なことは?」というテーマでディスカッションを行ってもらいました。かなり充実した話(コンテント)とファシリテーターのありようを巡ってのふりかえり(プロセス)を体験していただけたのではないかと考えています。
午前の前半は、「自分をマネジメントする」、後半は「グループを観る&グループの中の自分の理解」、午後は「グループ活動をファシリテートすることを実践から学ぶ」といった構成で考えてみました。特に午後の後半の活動を通して、ファシリテーターという体験を繰り返しながら学ぶという態度の育成と必要性を理解していただけたなら幸いです。
依頼を受けてから、今年のはじめには、参加者60名の現状と研修への期待がたくさん書かれた資料が送られてきた、かなりプレッシャーがありましたが、なんとかテーマに近づくことができたのではないかと思います。また、アンケートと、今回の学びをどのように現場に活かしたかのレポートが届くはずなので、とても楽しみにしています。
これらの流れと資料類を一度まとめておこうかと考え始めています。
2015年01月22日
先日(1月19日)某企業訪問で考えたこと
今週の初め月曜日(2015年1月19日)某企業を訪問する機会がありました。2015年はいろいろな場面で関係が深まりそうな企業です。
3つほどのミーティングを続けさまに行ってきました。
一つは、マネージャー6人の方との面談。OD診断を受け、組織を改善していこうと意欲にあふれる6人の方々と、今何を課題に感じたり、何を学んでみたいと考えているかなどを聴かせていただくミーティングでした。津村の簡単な自己紹介からスタートして、一人ひとりの今の気持ちや状況を話してもらいました。その話に合いの手を入れるように、津村の知っていることを語るという、勝手気ままなミーティングになりました。プロセス・コンサルタントしては、もう少しクライアントの話を聴かなければいけないのでしょうが・・・。性分です。性分で片付けていいのか分かりませんが・・・・。
大きな課題や悩みは、「各部署の会議があまり積極的に進められない」、「重い雰囲気になってしまう」、「部署の中でのメインテナンスに偏り、パフォーマンスの機能が足りないのではないか」、「一人で動いてしまうのではなく、部員と連動して動く、動かすことができていない」「ファシリテーター、ファシリテーション、コーチング等名前は聞くが、充分に理解できていないのではないか」、「マネージャーとしてどのようなリーダーシップをとればいいのか?」「管理職は何をすればよいのか?」「出来事を概念化する能力がほしい」など、たくさんのお話を聞かせてもらいました。
その話を聴きながら、合いの手のように、「ファシリテーターの誕生(Tグループの誕生、ベーシックエンカウンターの誕生)からのファシリテーターと会議進行のファシリテーターの振り幅について」「会議に入るときのチェックインの機能と実施のおすすめ」「AIアプローチの誕生と基本的な考え方」「社会的相互作用の循環過程(CPSI)」など、話をさせていただきました。会議のファシリテーターに関しては、堀公俊さんの著作の紹介もして、次のミーティングまでにいろいろ一人ひとりがご自身で試されて、その報告を聴きながらミーティングをすることになりました。
最初の予定は、情報収集をして、何か研修を組み立てて実施すると言うことでしたが、お話をお聴きしていると現場の事柄をそのまま扱えるようなミーティングがよいのではないかと思い、こうした提案をしました。こうした形のアプローチも一つのODコンサルタントの仕事といえるのではないかと思っています。ただ、このような体験は、実は津村は初めてで、どきどきしながらもワクワクしています。何がどのように変化していくのか?ともに変化を試み、組織の活性化を定着する試みをすることに対する、ちょっとした津村なりの挑戦です。
その後、2つめのミーティング。ラボラトリー方式の体験学習を用いたグループプロセスからわたしやグループを理解する研修プログラムを、東京で実施するためのミーティングです。ご要望としては、企業のマネージャーを対象にするといった、対象を特化したプログラム内容を期待されているということでした。確かに、これまで幅広く、一般社会人を対象にラボラトリー体験学習を実施してきた身としては、新鮮な視点です。4月の下旬にある「プロセスから学ぶグループとわたし」(4月25日・26日)をマネージャーのグループ・マネジメントのためのというのを冠した内容に挑戦してみようかと考えた次第です。すぐに影響を受けやすい、私としては、若干内容を、上記の最初のマネージャーとのミーティングの影響を受けて、方向がぐっと絞られてきました。こちらも、見通しはないですが、興味はぐっとわき始めています。自分にこうした刺激があることはありがたいことです。
そして、最後の3つめのミーティング。こちらはODN-Jの研究会でのTグループに関する話題提供の依頼でした。今年から、JIEL(日本体験学習研究所)では、Tグループを実施することになっていますので、こちらもお引き受けすることにしました。結構気軽にお引き受けしながら、いつものことながら我が首を絞めていることになるのでしょうが、フリーの身となって最初の年、できる限りのことには挑戦していきたいと考えています。
読者のみなさま、よろしくお願いします。
3つほどのミーティングを続けさまに行ってきました。
一つは、マネージャー6人の方との面談。OD診断を受け、組織を改善していこうと意欲にあふれる6人の方々と、今何を課題に感じたり、何を学んでみたいと考えているかなどを聴かせていただくミーティングでした。津村の簡単な自己紹介からスタートして、一人ひとりの今の気持ちや状況を話してもらいました。その話に合いの手を入れるように、津村の知っていることを語るという、勝手気ままなミーティングになりました。プロセス・コンサルタントしては、もう少しクライアントの話を聴かなければいけないのでしょうが・・・。性分です。性分で片付けていいのか分かりませんが・・・・。
大きな課題や悩みは、「各部署の会議があまり積極的に進められない」、「重い雰囲気になってしまう」、「部署の中でのメインテナンスに偏り、パフォーマンスの機能が足りないのではないか」、「一人で動いてしまうのではなく、部員と連動して動く、動かすことができていない」「ファシリテーター、ファシリテーション、コーチング等名前は聞くが、充分に理解できていないのではないか」、「マネージャーとしてどのようなリーダーシップをとればいいのか?」「管理職は何をすればよいのか?」「出来事を概念化する能力がほしい」など、たくさんのお話を聞かせてもらいました。
その話を聴きながら、合いの手のように、「ファシリテーターの誕生(Tグループの誕生、ベーシックエンカウンターの誕生)からのファシリテーターと会議進行のファシリテーターの振り幅について」「会議に入るときのチェックインの機能と実施のおすすめ」「AIアプローチの誕生と基本的な考え方」「社会的相互作用の循環過程(CPSI)」など、話をさせていただきました。会議のファシリテーターに関しては、堀公俊さんの著作の紹介もして、次のミーティングまでにいろいろ一人ひとりがご自身で試されて、その報告を聴きながらミーティングをすることになりました。
最初の予定は、情報収集をして、何か研修を組み立てて実施すると言うことでしたが、お話をお聴きしていると現場の事柄をそのまま扱えるようなミーティングがよいのではないかと思い、こうした提案をしました。こうした形のアプローチも一つのODコンサルタントの仕事といえるのではないかと思っています。ただ、このような体験は、実は津村は初めてで、どきどきしながらもワクワクしています。何がどのように変化していくのか?ともに変化を試み、組織の活性化を定着する試みをすることに対する、ちょっとした津村なりの挑戦です。
その後、2つめのミーティング。ラボラトリー方式の体験学習を用いたグループプロセスからわたしやグループを理解する研修プログラムを、東京で実施するためのミーティングです。ご要望としては、企業のマネージャーを対象にするといった、対象を特化したプログラム内容を期待されているということでした。確かに、これまで幅広く、一般社会人を対象にラボラトリー体験学習を実施してきた身としては、新鮮な視点です。4月の下旬にある「プロセスから学ぶグループとわたし」(4月25日・26日)をマネージャーのグループ・マネジメントのためのというのを冠した内容に挑戦してみようかと考えた次第です。すぐに影響を受けやすい、私としては、若干内容を、上記の最初のマネージャーとのミーティングの影響を受けて、方向がぐっと絞られてきました。こちらも、見通しはないですが、興味はぐっとわき始めています。自分にこうした刺激があることはありがたいことです。
そして、最後の3つめのミーティング。こちらはODN-Jの研究会でのTグループに関する話題提供の依頼でした。今年から、JIEL(日本体験学習研究所)では、Tグループを実施することになっていますので、こちらもお引き受けすることにしました。結構気軽にお引き受けしながら、いつものことながら我が首を絞めていることになるのでしょうが、フリーの身となって最初の年、できる限りのことには挑戦していきたいと考えています。
読者のみなさま、よろしくお願いします。
2015年01月21日
大学最後の授業ゼミを終えて
ついに、大学での専任として授業、すべて終了しました。最後は、ゼミの授業でした。授業と言っても我がゼミはゼミ生が企画運営しますので、ともに時を過ごした感じです。ゼミ生は、変な表現ですが、正規のゼミ生(4年生11名)と、自主的参加のゼミ生(3年生と2年生10名)、学外からはFAJ中部の支部長までされた方が参加してくれました。その中でも学生が、最後に大きな輪になり、非構成のグループを企画しました。1時間の凝縮した時間でしたが、一人ひとりの思いのこもったメッセージが交わされました。その言葉にはそれぞれに対する感謝の気持ちがたっぷり詰まったものがありました。それを熱い思いで聴き合いました。
その後、「握手会」と称して、全員がすべてのメンバーと一言メッセージと握手&ハグ。これが予定していた時間を通り越してたっぷりと時間を使いました。ちょこっと、20歳の成人式を迎えて2年生の男子学生にお祝いとメッセージをかねて、そしてみんなへのメッセージをかねて、河島英五の「野風僧」を歌わせてもらいました。
最後に記念写真とFAJ中部支部の方より花束まで、津村はいただきました。感謝!!感謝!!です!!
遅くなったけど、いつものように、南山大学正門下の「冬月」に直行、楽しいひとときを過ごしました。「冬月」さんからもお疲れ様の「ワインとシャンパン」をいただき、みんなで飲みました。すべてに感謝です。
そして、いつものように家内に車で迎えに来てもらい、自宅に向かいました。家内から「おつかれさま!」と声をかけられ、そして「元気で楽しい学生たちに囲まれてよかったね!」といったような言葉を聴くと、じわじわなみだが・・・。本当に何かやり終えたような、幸せな気持ちをたっぷり感じながら、自宅に帰ってきました。
そして、翌朝、アップしたFACEBOOKの写真や記事、またゼミ生がアップしている写真と記事を見ながら、それらへのコメントを読みながら、ふと何か安堵感が・・・。この肩の荷が下りたような感覚ってなにだろうと思うと、自分の中に、「学生にとって悔いのない学生生活を送ってもらうためには・・・」「学生が学んでいるなと実感がもてる授業を創るためには・・・」などと、いろいろ考えていたんだなと、日々、津村としてはそのプレッシャーを感じながら、過ごしていたなあと・・・そのプレッシャーから解き放たれたような気持ちから来ているのではないかとふと思った次第です。
これから、一人ひとりが、社会人として、4年生として、3年生として、自分の未知を切り拓いていってくれるでしょう。その姿を応援しながらも、私自身が、これから新しい人生を切り拓いていく一人として、がんばっていこうと新たな決意をし始めています。
4月1日の新しいスタートまでの残された2ヶ月あまり、学生との時間、津村に与えられた南山大学での環境の中で、精一杯やれることをやっていこうと・・・
その後、「握手会」と称して、全員がすべてのメンバーと一言メッセージと握手&ハグ。これが予定していた時間を通り越してたっぷりと時間を使いました。ちょこっと、20歳の成人式を迎えて2年生の男子学生にお祝いとメッセージをかねて、そしてみんなへのメッセージをかねて、河島英五の「野風僧」を歌わせてもらいました。
最後に記念写真とFAJ中部支部の方より花束まで、津村はいただきました。感謝!!感謝!!です!!
遅くなったけど、いつものように、南山大学正門下の「冬月」に直行、楽しいひとときを過ごしました。「冬月」さんからもお疲れ様の「ワインとシャンパン」をいただき、みんなで飲みました。すべてに感謝です。
そして、いつものように家内に車で迎えに来てもらい、自宅に向かいました。家内から「おつかれさま!」と声をかけられ、そして「元気で楽しい学生たちに囲まれてよかったね!」といったような言葉を聴くと、じわじわなみだが・・・。本当に何かやり終えたような、幸せな気持ちをたっぷり感じながら、自宅に帰ってきました。
そして、翌朝、アップしたFACEBOOKの写真や記事、またゼミ生がアップしている写真と記事を見ながら、それらへのコメントを読みながら、ふと何か安堵感が・・・。この肩の荷が下りたような感覚ってなにだろうと思うと、自分の中に、「学生にとって悔いのない学生生活を送ってもらうためには・・・」「学生が学んでいるなと実感がもてる授業を創るためには・・・」などと、いろいろ考えていたんだなと、日々、津村としてはそのプレッシャーを感じながら、過ごしていたなあと・・・そのプレッシャーから解き放たれたような気持ちから来ているのではないかとふと思った次第です。
これから、一人ひとりが、社会人として、4年生として、3年生として、自分の未知を切り拓いていってくれるでしょう。その姿を応援しながらも、私自身が、これから新しい人生を切り拓いていく一人として、がんばっていこうと新たな決意をし始めています。
4月1日の新しいスタートまでの残された2ヶ月あまり、学生との時間、津村に与えられた南山大学での環境の中で、精一杯やれることをやっていこうと・・・
2015年01月14日
JIEL公開講座「プロセスから学ぶグループとわたし」の内容紹介
2015年度からJIEL(日本体験学習研究所)では、公開講座を充実させていきたいと考えています。
その第一弾として、ラボラトリー方式の体験学習を用いたグループ・ファシリテーションの基礎講座として「プロセスから学ぶグループとわたし」を開催します。これまで、南山大学人間関係研究センターで人間関係講座グループとして実施していたものをベースに、個人とグループのプロセスの理解を深めること、またそのプロセスに働きかけるファシリテーターのありようにも少しアプローチしながら、プロセスを通してグループと自分自身のありようを学ぶ講座にする予定です。
目安としては、以下のようなプログラムを考えています。ご検討されている方は、是非ご参加ください。実習を用いたグループワークの基礎体験になると思います。
日程は、2015年4月25日(土)10:00〜18:00 26日(日)9:00 〜17:00です。
お申込は、こちらのWEB↓からお願いします。
http://www.jiel.jp/
講座のファシリテーターは、津村と、JIEL研究員のチームで担当します。
学習目標
◎ラボラトリー方式の体験学習による学びの基礎的な考え方と具体的な進め方について体験を通して理解を深める
◎グループ・ワークをおこなう過程で生まれるプロセス(メンバーの参加の仕方、コミュニケーションのありよう、意思決定、リーダーシップなど)に気づく
◎グループ・ファシリテーターとして実践する際の自分のありよう(他者との関わり方、グループの中で自分の影響など)について、自ら気づくとともに、メンバー相互のフィードバックの授受を通して、学ぶ
学ぶ領域
T.「体験学習の循環過程」についての理解
U.「コンテントとプロセス」についての理解
V.「グループプロセスの諸要素」についての理解
W.実習教材をグループワークの体験と学びの実感
(1) 情報紙を用いた問題解決実習
(2) コンセンサス実習
(3) 創造的な活動実習
(X.「プログラムのデザイン」について理解)
プログラムの流れ
第一日――――――――――――――――――――――――
あいさつ
導入:このセミナーのねらいと流れの説明
実習1「わたしの窓」
ねらい:お互いを知る/ねらいを明確にし共有する
「コンテントとプロセス」を理解する
(場合によっては)「体験学習の循環過程」のミニレクチャー
昼食
実習2「問題解決実習:ハッピーファーマー」
ねらい:体験から学ぶことを体験する
グループで問題解決をする過程で起こるプロセスに気づく
ミニレクチャ「JOHARIの窓」&「フィードバックの留意点」
第二日――――――――――――――――――――――――
グループでチェックイン
ミニレクチャー「グループプロセスの諸要素」
実習3「ブロック・モデル」
ねらい:グループの中での自分の働きについて気づく
フィードバックを通して、個人やグループの成長に取り組む
ミニレクチャー「タスクプロセスとメインテナンスプロセス」
実習4「コンセンサス:プロジェクト・チーム」
ねらい:グループでコンセンサスを得る過程で起こることに気づき、意識的に働きかける
実習5「現場に向けて」
ねらい:現場に戻っていく自分をイメージし、このセミナーで学んだことを確認し、日常で実践する課題を明確にする
ミニレクチャー「プログラムのデザイン」について
終了
参考テキスト
津村俊充 (2012). プロセス・エデュケーション〜学びを支援するファシリテーションの理論と実際〜 金子書房
――――――――――――――――――――――――
関心をもっていただけましたら、幸いです。
こちらのWEBをご覧ください。
http://www.jiel.jp/
その第一弾として、ラボラトリー方式の体験学習を用いたグループ・ファシリテーションの基礎講座として「プロセスから学ぶグループとわたし」を開催します。これまで、南山大学人間関係研究センターで人間関係講座グループとして実施していたものをベースに、個人とグループのプロセスの理解を深めること、またそのプロセスに働きかけるファシリテーターのありようにも少しアプローチしながら、プロセスを通してグループと自分自身のありようを学ぶ講座にする予定です。
目安としては、以下のようなプログラムを考えています。ご検討されている方は、是非ご参加ください。実習を用いたグループワークの基礎体験になると思います。
日程は、2015年4月25日(土)10:00〜18:00 26日(日)9:00 〜17:00です。
お申込は、こちらのWEB↓からお願いします。
http://www.jiel.jp/
講座のファシリテーターは、津村と、JIEL研究員のチームで担当します。
学習目標
◎ラボラトリー方式の体験学習による学びの基礎的な考え方と具体的な進め方について体験を通して理解を深める
◎グループ・ワークをおこなう過程で生まれるプロセス(メンバーの参加の仕方、コミュニケーションのありよう、意思決定、リーダーシップなど)に気づく
◎グループ・ファシリテーターとして実践する際の自分のありよう(他者との関わり方、グループの中で自分の影響など)について、自ら気づくとともに、メンバー相互のフィードバックの授受を通して、学ぶ
学ぶ領域
T.「体験学習の循環過程」についての理解
U.「コンテントとプロセス」についての理解
V.「グループプロセスの諸要素」についての理解
W.実習教材をグループワークの体験と学びの実感
(1) 情報紙を用いた問題解決実習
(2) コンセンサス実習
(3) 創造的な活動実習
(X.「プログラムのデザイン」について理解)
プログラムの流れ
第一日――――――――――――――――――――――――
あいさつ
導入:このセミナーのねらいと流れの説明
実習1「わたしの窓」
ねらい:お互いを知る/ねらいを明確にし共有する
「コンテントとプロセス」を理解する
(場合によっては)「体験学習の循環過程」のミニレクチャー
昼食
実習2「問題解決実習:ハッピーファーマー」
ねらい:体験から学ぶことを体験する
グループで問題解決をする過程で起こるプロセスに気づく
ミニレクチャ「JOHARIの窓」&「フィードバックの留意点」
第二日――――――――――――――――――――――――
グループでチェックイン
ミニレクチャー「グループプロセスの諸要素」
実習3「ブロック・モデル」
ねらい:グループの中での自分の働きについて気づく
フィードバックを通して、個人やグループの成長に取り組む
ミニレクチャー「タスクプロセスとメインテナンスプロセス」
実習4「コンセンサス:プロジェクト・チーム」
ねらい:グループでコンセンサスを得る過程で起こることに気づき、意識的に働きかける
実習5「現場に向けて」
ねらい:現場に戻っていく自分をイメージし、このセミナーで学んだことを確認し、日常で実践する課題を明確にする
ミニレクチャー「プログラムのデザイン」について
終了
参考テキスト
津村俊充 (2012). プロセス・エデュケーション〜学びを支援するファシリテーションの理論と実際〜 金子書房
――――――――――――――――――――――――
関心をもっていただけましたら、幸いです。
こちらのWEBをご覧ください。
http://www.jiel.jp/
2015年01月08日
ラボラトリー方式の体験学習の実践者になるために
津村自身、1977年4月に非常勤として南山短期大学人間関係科に務め、2年後に常勤講師となり、先輩諸氏の動きを見よう見まねに習ってきたところがあります。
特別体系だって学んだ訳でもありません。大学のスタッフ間、同僚間で学びあってきたといってもいいでしょう。
今、その環境の維持が難しくなってきている中で、どのようにラボラトリー方式の体験学習の実践者が育つ環境を創り出すかが津村の課題と感じて、これからの5年×2=10年を過ごしたいと考えています。
まずは、ラボラトリー方式の体験学習のプログラムを構成する要素、これはNTLにおいても、また私自身もその流れを汲みながら以下の4つの要素を話させていただいています。
@集中的な対話のグループ=Tグループ(Tとは、トレーニングの略)
A実習を用いた学習体験=実習のデザイン&実施とふりかえり
B小講義=ミニレクチャーと称したりして、理論やモデルなどの提供
C質問紙等道具の活用
@は、JIELでは、「Tグループ」と「Tグループ・ファシリテーター・トレーニング」として開講予定。すでに何度かFACEBOOKはじめブログなどでもご案内済みです。
Aは、JIELでは、ラボラトリー基礎講座として「プロセスから学ぶグループとわたし」、「プロセスから学ぶコミュニケーション」というタイトルで開催します。ぜひ、ご参加ください。そして、実習実施を主たる仕事とするファシリテーターとしては、「プログラム・デザイナー・トレーニング」、「実習実施ファシリテーター・トレーニング」、「実習づくりトレーニング」の3本立てのプログラムを準備しています。
「プロセスから学ぶ」グループとわたし、コミュニケーションのシリーズは、まさにプロセスから学ぶ体験をしていただくことを目的としています。一参加者として、プロセスに気づきプロセスから学ぶ体験をしてください。
「プログラム・デザイナー・トレーニング」では、実習を用いたプログラムの流れや各実習の実施に際しての留意点などを体験的に学びます。
「実習実施ファシリテーター・トレーニング」では、既存の実習を用いて、実習のプレゼンテーションから、実施、ふりかえり、小講義に至る一連の流れについて、体験を通して学びます。
「実習づくりトレーニング」では、実習そのものをクリエイティブに創り上げる体験をするプログラムです。
どれも、魅力的と思われますので、ぜひご参加ください。
その他にも、いろいろとラボラトリー方式の体験学習の実践者養成プログラムについては、考えていますので、今後ご紹介をしていきます。
特別体系だって学んだ訳でもありません。大学のスタッフ間、同僚間で学びあってきたといってもいいでしょう。
今、その環境の維持が難しくなってきている中で、どのようにラボラトリー方式の体験学習の実践者が育つ環境を創り出すかが津村の課題と感じて、これからの5年×2=10年を過ごしたいと考えています。
まずは、ラボラトリー方式の体験学習のプログラムを構成する要素、これはNTLにおいても、また私自身もその流れを汲みながら以下の4つの要素を話させていただいています。
@集中的な対話のグループ=Tグループ(Tとは、トレーニングの略)
A実習を用いた学習体験=実習のデザイン&実施とふりかえり
B小講義=ミニレクチャーと称したりして、理論やモデルなどの提供
C質問紙等道具の活用
@は、JIELでは、「Tグループ」と「Tグループ・ファシリテーター・トレーニング」として開講予定。すでに何度かFACEBOOKはじめブログなどでもご案内済みです。
Aは、JIELでは、ラボラトリー基礎講座として「プロセスから学ぶグループとわたし」、「プロセスから学ぶコミュニケーション」というタイトルで開催します。ぜひ、ご参加ください。そして、実習実施を主たる仕事とするファシリテーターとしては、「プログラム・デザイナー・トレーニング」、「実習実施ファシリテーター・トレーニング」、「実習づくりトレーニング」の3本立てのプログラムを準備しています。
「プロセスから学ぶ」グループとわたし、コミュニケーションのシリーズは、まさにプロセスから学ぶ体験をしていただくことを目的としています。一参加者として、プロセスに気づきプロセスから学ぶ体験をしてください。
「プログラム・デザイナー・トレーニング」では、実習を用いたプログラムの流れや各実習の実施に際しての留意点などを体験的に学びます。
「実習実施ファシリテーター・トレーニング」では、既存の実習を用いて、実習のプレゼンテーションから、実施、ふりかえり、小講義に至る一連の流れについて、体験を通して学びます。
「実習づくりトレーニング」では、実習そのものをクリエイティブに創り上げる体験をするプログラムです。
どれも、魅力的と思われますので、ぜひご参加ください。
その他にも、いろいろとラボラトリー方式の体験学習の実践者養成プログラムについては、考えていますので、今後ご紹介をしていきます。
2015年01月07日
Tグループのファシリテーターを養成するためのトレーニングを始めます!!
本日(2015年1月7日)FACEBOOKに掲載した「第1回Tグループ・ファシリテーター・トレーニング」の紹介記事です。お読みいただき、ラボラトリー方式の体験学習を継承してくださるメンバーになっていただければ、幸いです。
==========
2015年度は、ラボラトリー方式の体験学習を用いたJIEL主催の公開講座を展開して参ります。
一つの私どもの活動の中心(コア)のプログラムは、Tグループ(Tとはトレーニングの略)です。Tグループとは、自分や他者、またグループに対する気づきとかかわりを豊かにする体験です。
そして、コア・プログラムをさらに充実するためには、Tグループを運営するファシリテーション力を高めていく必要があると考えています。そのためには、様々なトレーニングが必要になります。その一つが、TオブT(トレーナートレーニング)と言われるものです。
TオブTは、ファシリテーター役、グループメンバー役、オブザーバー役を交互に担いながら、グループプロセスへの気づき(着眼点を広げ)、そのグループプロセスに働きかけるレパートリーを豊かにするためのトレーニングです。
このトレーニングは、古くは、JICE(立教大学キリスト教教育研究所)で日本では行われ、SMILE(聖マーガレット生涯教育研究所)や南山短期大学人間関係研究センターなどで開催されてきていました。今日では、南山大学人間関係研究センター主催で、隔年で開催されています。今年(2015年)は、開催の年で、今年は8月下旬に予定されると思います。
それらの流れを汲みながら、JIEL(日本体験学習研究所)では、「Tグループ・ファシリテーター・トレーニング」という講座名で今年から毎年実施の計画を立てました。今年は、9月の連休に予定しています。下記のURLをご覧ください。
できる限り、NTL(National Training Laboratories)のラボラトリー方式の体験学習を大切にしながら、参加者の皆様方と丁寧に学ぶ機会を創りたいと考えています。そのために、グループは、1つのグループだけの実施を考えています。最大で12名。スタッフは、3名のスタッフがつき、できる限り多角的に学ぶことをモットーとしたいと考えています。
参加資格は、5泊6日のTグループに参加いただいた方を優先的に、また、今後私どものTグループへの支援をしていただける可能性を秘めるために、JIEL主催のTグループ参加者を優先的に、ご参加いただきたいと考えています。
長文になりましたが、どうぞJIELとともに、ラボラトリー方式の体験学習を継承していこうと考えてくださる方は、JIEL「Tグループ・ファシリテーター・トレーニング」にご参加ください。または、その前提のJIEL「Tグループ」にご参加ください。
お待ちしております。
http://www.jiel.jp/index.html
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2015年度は、ラボラトリー方式の体験学習を用いたJIEL主催の公開講座を展開して参ります。
一つの私どもの活動の中心(コア)のプログラムは、Tグループ(Tとはトレーニングの略)です。Tグループとは、自分や他者、またグループに対する気づきとかかわりを豊かにする体験です。
そして、コア・プログラムをさらに充実するためには、Tグループを運営するファシリテーション力を高めていく必要があると考えています。そのためには、様々なトレーニングが必要になります。その一つが、TオブT(トレーナートレーニング)と言われるものです。
TオブTは、ファシリテーター役、グループメンバー役、オブザーバー役を交互に担いながら、グループプロセスへの気づき(着眼点を広げ)、そのグループプロセスに働きかけるレパートリーを豊かにするためのトレーニングです。
このトレーニングは、古くは、JICE(立教大学キリスト教教育研究所)で日本では行われ、SMILE(聖マーガレット生涯教育研究所)や南山短期大学人間関係研究センターなどで開催されてきていました。今日では、南山大学人間関係研究センター主催で、隔年で開催されています。今年(2015年)は、開催の年で、今年は8月下旬に予定されると思います。
それらの流れを汲みながら、JIEL(日本体験学習研究所)では、「Tグループ・ファシリテーター・トレーニング」という講座名で今年から毎年実施の計画を立てました。今年は、9月の連休に予定しています。下記のURLをご覧ください。
できる限り、NTL(National Training Laboratories)のラボラトリー方式の体験学習を大切にしながら、参加者の皆様方と丁寧に学ぶ機会を創りたいと考えています。そのために、グループは、1つのグループだけの実施を考えています。最大で12名。スタッフは、3名のスタッフがつき、できる限り多角的に学ぶことをモットーとしたいと考えています。
参加資格は、5泊6日のTグループに参加いただいた方を優先的に、また、今後私どものTグループへの支援をしていただける可能性を秘めるために、JIEL主催のTグループ参加者を優先的に、ご参加いただきたいと考えています。
長文になりましたが、どうぞJIELとともに、ラボラトリー方式の体験学習を継承していこうと考えてくださる方は、JIEL「Tグループ・ファシリテーター・トレーニング」にご参加ください。または、その前提のJIEL「Tグループ」にご参加ください。
お待ちしております。
http://www.jiel.jp/index.html
2015年01月02日
2015年、JIELでは、TグループとTグループのファシリテーターのトレーニングをスタート!!!
新年あけましておめでとうございます!!
TグループのTとは、トレーニング(Training)のTの頭文字をとっています。
1946年K.Lewinとその仲間(LippittやBradfordたち)たちの民主的なリーダー養成や態度変容をめざしたワークショップの中から誕生したのです。
グループメンバーは10名ほどの参加者とトレーナー(最近はファシリテーターと呼ばれる)2名とで構成され、そこで起こるグループプロセスを素材に学びます。
5泊6日ほどの宿泊型の研修です。1セッション70〜90分ほどで、13〜15セッションを過ごし、5日目ごろの後半はセッションのふりかえりを通して学びます。
研修の終わり頃には、現場(日常生活)に向けての私の課題を明確にする時間をもちます。
このように小グループ体験を通して、グループや組織の再組織化に向けての働きかけやメンバーとの関係づくりのためのフィードバックについて学びます。
グループの中でのダイナミックスを理解したり、その中でのメンバーの一人ひとりのありようや影響力(リーダーシップ)に気づき学ぶための学びの場として誕生しました。
この学びは、1947年にNTLによりHuman Interation Laboratoryとして今日まで開発・発展してきたのです。
民主的な風土づくりをめざした組織開発の担い手である人材にとって、学習者の一人ひとりを大切にする教育やカウンセリングを実施する人にとって、Tグループの場での学びは欠かせない体験になると思います。
ただ、日本に入ってきて、高度成長期には、その学びのインパクトの強さにより、人を操るトレーニングと化してしまった過去もあります。
オイルショックから始まる日本経済への打撃なども影響し、この手間暇かかるTグループが衰退してきているのです。
一方、現在は、LewinやLippittらに源をもつ、ワールドカフェやOSTなどホールシステムアプローチのテクニカルな方法論が普及してきています。
参加者の一人ひとりのありように丁寧にかかわることができるファシリテーター養成には、このTグループは欠かせない学びの間場になると思います。
昨年のODNetJapanによる国際大会において、E.Shein氏からのメッセージにおいてもTグループが語られ、D.Whitneyさんからは、AIアプローチによる組織開発におけるコンサルタントのありようについてたくさんの示唆が話されました。
たとえば、
◎一人ひとりのメンバーの信頼=自分の命の専門家として
◎明確な目的=肯定的・未来志向的フォーカス
◎関係の中で、私、グループを実感する
◎計画的行動と即興的行動のバランス
※場を観る→動く→場を観る
◎共に学ぶ、共に発見する場=集合的知恵
が強調されました。これらの学びは、Tグループの場で得るチャンスがあるのです。
そのような中、JIEL(日本体験学習研究所)では、5泊6日のていねいにプロセスと向き合いながら、一人ひとりのありようを学ぶTグループを開催することにしました。
現在では、私の知る限り、南山大学人間関係研究センターでも5泊6日のTグループが行われています。
JIELでは、NTLの流れをもつTグループの開催とともに、Tグループのトレーナーのトレーニングを開催します。JIELでは、トレーナーのトレーニングを研修だけに終わらせるのではなく、実際にTグループのトレーナーとして活躍できる場も提供できることを願っています。
こうした活動を通して、ラボラトリー方式の体験学習を発展的に展開していきたいと考えています。
ぜひ、JIELにて6月もしくは12月開催のTグループにご参加ください。
http://www.jiel.jp
追伸:また、2016年3月には、南山大学人間関係研究センター主催のTグループも予定されています。
TグループのTとは、トレーニング(Training)のTの頭文字をとっています。
1946年K.Lewinとその仲間(LippittやBradfordたち)たちの民主的なリーダー養成や態度変容をめざしたワークショップの中から誕生したのです。
グループメンバーは10名ほどの参加者とトレーナー(最近はファシリテーターと呼ばれる)2名とで構成され、そこで起こるグループプロセスを素材に学びます。
5泊6日ほどの宿泊型の研修です。1セッション70〜90分ほどで、13〜15セッションを過ごし、5日目ごろの後半はセッションのふりかえりを通して学びます。
研修の終わり頃には、現場(日常生活)に向けての私の課題を明確にする時間をもちます。
このように小グループ体験を通して、グループや組織の再組織化に向けての働きかけやメンバーとの関係づくりのためのフィードバックについて学びます。
グループの中でのダイナミックスを理解したり、その中でのメンバーの一人ひとりのありようや影響力(リーダーシップ)に気づき学ぶための学びの場として誕生しました。
この学びは、1947年にNTLによりHuman Interation Laboratoryとして今日まで開発・発展してきたのです。
民主的な風土づくりをめざした組織開発の担い手である人材にとって、学習者の一人ひとりを大切にする教育やカウンセリングを実施する人にとって、Tグループの場での学びは欠かせない体験になると思います。
ただ、日本に入ってきて、高度成長期には、その学びのインパクトの強さにより、人を操るトレーニングと化してしまった過去もあります。
オイルショックから始まる日本経済への打撃なども影響し、この手間暇かかるTグループが衰退してきているのです。
一方、現在は、LewinやLippittらに源をもつ、ワールドカフェやOSTなどホールシステムアプローチのテクニカルな方法論が普及してきています。
参加者の一人ひとりのありように丁寧にかかわることができるファシリテーター養成には、このTグループは欠かせない学びの間場になると思います。
昨年のODNetJapanによる国際大会において、E.Shein氏からのメッセージにおいてもTグループが語られ、D.Whitneyさんからは、AIアプローチによる組織開発におけるコンサルタントのありようについてたくさんの示唆が話されました。
たとえば、
◎一人ひとりのメンバーの信頼=自分の命の専門家として
◎明確な目的=肯定的・未来志向的フォーカス
◎関係の中で、私、グループを実感する
◎計画的行動と即興的行動のバランス
※場を観る→動く→場を観る
◎共に学ぶ、共に発見する場=集合的知恵
が強調されました。これらの学びは、Tグループの場で得るチャンスがあるのです。
そのような中、JIEL(日本体験学習研究所)では、5泊6日のていねいにプロセスと向き合いながら、一人ひとりのありようを学ぶTグループを開催することにしました。
現在では、私の知る限り、南山大学人間関係研究センターでも5泊6日のTグループが行われています。
JIELでは、NTLの流れをもつTグループの開催とともに、Tグループのトレーナーのトレーニングを開催します。JIELでは、トレーナーのトレーニングを研修だけに終わらせるのではなく、実際にTグループのトレーナーとして活躍できる場も提供できることを願っています。
こうした活動を通して、ラボラトリー方式の体験学習を発展的に展開していきたいと考えています。
ぜひ、JIELにて6月もしくは12月開催のTグループにご参加ください。
http://www.jiel.jp
追伸:また、2016年3月には、南山大学人間関係研究センター主催のTグループも予定されています。
2014年12月01日
2015年度 JIELの新しいラボラトリー体験学習トレーニング・メニューがスタートします!
いよいよ2015年、大きな決断のもと、NTLのメンバーとして、ラボラトリー方式の体験学習のプログラムを提供いたします。ぜひ、ご参加ください。
まずは、米国NTLにおいても、どのセミナーに参加する際にも、参加資格になるコア・プログラムであるTグループ(Human Interaction Laboratory)を開催します。このTグループ研修(Laboratory)は、@Tグループ、A構成的グループ(実習体験から学ぶ)、Bミニレクチャー(理論やモデルを概念的に学ぶ)、Cふりかえり用紙など質問紙などのチェックリスト、が適切に構成されて、プログラムされます。ところが、近年では、体験偏重で、体験だけが行われるTグループや、時間的に短縮して、2泊3日、3泊4日といったプログラムが提供されるようになっています。それらの期間では、4つの構成要素から学ぶことは難しいのです。
私ども、JIELでは、しっかりと5泊6日のTグループ(現在、南山大学人間関係研究センターでは実施)を開催します。また、「Tグループがこわい」といった声も聞こえてきます。確かに、これまでのTグループは、トレーナーが厳しく追及したり、感じさせる、学ばさせる、変化させるといった時代があったかもしれません。JIELでは、原点に立ち戻り、グループの中で起こっていること、個人の中で起こっていること、対人関係の中で起こっていることを大切にした学びの場を確保していきたいと考えています。
人とかかわることを職業とされている幅広い方(コンサルタント、カウンセラー、教員、法務専門家、医師、看護師など)にとって、自分の人との関わり方を見つめ直し、また目の前で起こる複雑な人間関係のありように気づき、働きかけるといった対人関係能力やリーダーシップ&ファシリテーションの力を高めることに役立つと考えられます。どうぞ、私どものTグループにご参加ください。また、ご紹介いただければ幸いです。

また、私どもでは、Tグループのトレーニングに終わらず、Tグループのような非構成のグループのファシリテーター養成のプログラムや実習教材を用いた構成的グループのファシリテーター養成のプログラムも開催予定をしています。ぜひ、ラボラトリー方式の体験学習の理解を深めるとともに、ご自身の専門性を高めるためにも、ご参加いただければ、幸いです。

※なお、宿泊費等は、現在概算で、昨年度の南山大学人間関係研究センター開催のもので計算しています。少し変動することがあることをご承知おきください。
米国NTLの同様のプログラムをご覧いただく場合には、こちらのURLをご覧ください。Tグループ(Human Interaction Laboratory)の詳細が紹介されています。参加費もご覧いただければ、いかに私どもの講座参加費がリーズナブルかもご理解いただけると思います。
http://www.ntl.org
まずは、米国NTLにおいても、どのセミナーに参加する際にも、参加資格になるコア・プログラムであるTグループ(Human Interaction Laboratory)を開催します。このTグループ研修(Laboratory)は、@Tグループ、A構成的グループ(実習体験から学ぶ)、Bミニレクチャー(理論やモデルを概念的に学ぶ)、Cふりかえり用紙など質問紙などのチェックリスト、が適切に構成されて、プログラムされます。ところが、近年では、体験偏重で、体験だけが行われるTグループや、時間的に短縮して、2泊3日、3泊4日といったプログラムが提供されるようになっています。それらの期間では、4つの構成要素から学ぶことは難しいのです。
私ども、JIELでは、しっかりと5泊6日のTグループ(現在、南山大学人間関係研究センターでは実施)を開催します。また、「Tグループがこわい」といった声も聞こえてきます。確かに、これまでのTグループは、トレーナーが厳しく追及したり、感じさせる、学ばさせる、変化させるといった時代があったかもしれません。JIELでは、原点に立ち戻り、グループの中で起こっていること、個人の中で起こっていること、対人関係の中で起こっていることを大切にした学びの場を確保していきたいと考えています。
人とかかわることを職業とされている幅広い方(コンサルタント、カウンセラー、教員、法務専門家、医師、看護師など)にとって、自分の人との関わり方を見つめ直し、また目の前で起こる複雑な人間関係のありように気づき、働きかけるといった対人関係能力やリーダーシップ&ファシリテーションの力を高めることに役立つと考えられます。どうぞ、私どものTグループにご参加ください。また、ご紹介いただければ幸いです。

また、私どもでは、Tグループのトレーニングに終わらず、Tグループのような非構成のグループのファシリテーター養成のプログラムや実習教材を用いた構成的グループのファシリテーター養成のプログラムも開催予定をしています。ぜひ、ラボラトリー方式の体験学習の理解を深めるとともに、ご自身の専門性を高めるためにも、ご参加いただければ、幸いです。

※なお、宿泊費等は、現在概算で、昨年度の南山大学人間関係研究センター開催のもので計算しています。少し変動することがあることをご承知おきください。
米国NTLの同様のプログラムをご覧いただく場合には、こちらのURLをご覧ください。Tグループ(Human Interaction Laboratory)の詳細が紹介されています。参加費もご覧いただければ、いかに私どもの講座参加費がリーズナブルかもご理解いただけると思います。
http://www.ntl.org
2014年11月08日
NTLワークショップ[Intervention Strategies]に参加E
今日は、2014年11月7日(金)です。NTLプログラム[Intervention Strategies]の最終日です。今朝は、午前4時に目が覚めて、落ち着かない一日のはじまりでした。とにかく、目覚めたのですが、もう少しがんばってベッドの中でと思って、がんばった結果が午前4時起きでした。
朝ベッドから出て、今日の課題になるであろうテキストの[Back-Home Action Planning]のページを広げて、順番に問いかけに応える形で資料を作成しました。この準備は、結果的には役に立ちました。今日は、特別にこれだけのことをしたという実感はないのですが、午前6時30分の朝食の時間が来て、朝食に出かけていきました。FACEBOOKで紹介しましたように、いつものオムレツから変えてパンケーキをとりました。写真の通りです。

朝食後、研修室へのお出かけ準備をして、特に、今日は最終日なので、家内が作ってくれた書の作品も準備して少し早い目に出かけました。どのタイミングで、お土産を渡そうか迷っていたのですが、KATEさんという若いファシリテーターにプレゼントを渡すと、朝のチェックインの時に、渡すと良いと言われ、それに従うことにしました。もうこのときから、なんて言おうかドキドキものでしたが、皆さんが集まってきて、簡単な説明をして、「夢」という文字を家内がさまざまなスタイルで書いてくれていたので好きなカードを選んでもらいました。とても喜んでくれました。

その後、今回の研修に来てどんな気持ちでいるかのチェックインがはじまり、津村も思いがけず熱い思いがこみ上げて、涙が出そうで、危なかったです。9時30分ぐらいになって、Patさんから、NTLプログラムのサーティフィケートのプログラムの話があり、一区切りになりました。途中で帰る人があり、記念写真を急いで撮りました。

その後、Sustainable Organizationとは何かの話から、どのようにしてSustainableにするのかなど、Patさんからレクチャーがありました。質疑応答をしながら、11時ぐらいまで話が続きました。10分ほど、休憩をして、Visual Thinkingを使って、現場に戻ってのODの実践を描く話と、朝予習をしていた箇所のページを参考に、現場に戻ってのアクションプランを考えました。それが11時15分ぐらいから30分ぐらいかけて。その後、ペアでわかちあい。私のペアは、ジョージさんという方で、12時5分ぐらいまで行い、ランチとなりました。
午後1時までのランチタイムをメンバーと過ごし、三々五々集まり、クロージングのセッションが始まりました。昼食から帰ってくると、見かけない方がいました。その方が、Vice Board ChairのUma Jainさんでした。後からわかったのですが、クロージングの前に特別なサプライズがあると言われ、急にTOSHIと名前が呼ばれ、UmaさんからAWARDの表彰を受けました。本当にサプライズでした。研修参加のメンバーからもあたたかい拍手をいただき、最高の瞬間でした。本当に、苦労したけど、やってきてよかったと思った瞬間でした。感謝です。



その後、一人ずつ、この研修、NTLについてのメッセージを伝え合い、南山大学人間関係研究センター方式の修了証の授与式を行いました。とっても暖かな時を参加者のメンバーとPatさん、Kateさんと過ごしました。
すべてに感謝です。



ちょうど午後2時頃には終了したでしょうか?時計を気にする余裕もなく過ぎていきました。表彰と併せて、NTLのODハンドブックをプレゼントしていただきました。また、Kateさんからもご自身の本を、NTLのメンバーだから当然プレゼントするよと言われ、いただきました。
併せて感謝、深謝です!!!
朝ベッドから出て、今日の課題になるであろうテキストの[Back-Home Action Planning]のページを広げて、順番に問いかけに応える形で資料を作成しました。この準備は、結果的には役に立ちました。今日は、特別にこれだけのことをしたという実感はないのですが、午前6時30分の朝食の時間が来て、朝食に出かけていきました。FACEBOOKで紹介しましたように、いつものオムレツから変えてパンケーキをとりました。写真の通りです。

朝食後、研修室へのお出かけ準備をして、特に、今日は最終日なので、家内が作ってくれた書の作品も準備して少し早い目に出かけました。どのタイミングで、お土産を渡そうか迷っていたのですが、KATEさんという若いファシリテーターにプレゼントを渡すと、朝のチェックインの時に、渡すと良いと言われ、それに従うことにしました。もうこのときから、なんて言おうかドキドキものでしたが、皆さんが集まってきて、簡単な説明をして、「夢」という文字を家内がさまざまなスタイルで書いてくれていたので好きなカードを選んでもらいました。とても喜んでくれました。

その後、今回の研修に来てどんな気持ちでいるかのチェックインがはじまり、津村も思いがけず熱い思いがこみ上げて、涙が出そうで、危なかったです。9時30分ぐらいになって、Patさんから、NTLプログラムのサーティフィケートのプログラムの話があり、一区切りになりました。途中で帰る人があり、記念写真を急いで撮りました。
その後、Sustainable Organizationとは何かの話から、どのようにしてSustainableにするのかなど、Patさんからレクチャーがありました。質疑応答をしながら、11時ぐらいまで話が続きました。10分ほど、休憩をして、Visual Thinkingを使って、現場に戻ってのODの実践を描く話と、朝予習をしていた箇所のページを参考に、現場に戻ってのアクションプランを考えました。それが11時15分ぐらいから30分ぐらいかけて。その後、ペアでわかちあい。私のペアは、ジョージさんという方で、12時5分ぐらいまで行い、ランチとなりました。
午後1時までのランチタイムをメンバーと過ごし、三々五々集まり、クロージングのセッションが始まりました。昼食から帰ってくると、見かけない方がいました。その方が、Vice Board ChairのUma Jainさんでした。後からわかったのですが、クロージングの前に特別なサプライズがあると言われ、急にTOSHIと名前が呼ばれ、UmaさんからAWARDの表彰を受けました。本当にサプライズでした。研修参加のメンバーからもあたたかい拍手をいただき、最高の瞬間でした。本当に、苦労したけど、やってきてよかったと思った瞬間でした。感謝です。



その後、一人ずつ、この研修、NTLについてのメッセージを伝え合い、南山大学人間関係研究センター方式の修了証の授与式を行いました。とっても暖かな時を参加者のメンバーとPatさん、Kateさんと過ごしました。
すべてに感謝です。



ちょうど午後2時頃には終了したでしょうか?時計を気にする余裕もなく過ぎていきました。表彰と併せて、NTLのODハンドブックをプレゼントしていただきました。また、Kateさんからもご自身の本を、NTLのメンバーだから当然プレゼントするよと言われ、いただきました。
併せて感謝、深謝です!!!
2014年11月07日
『思えば遠くに来たものだ」米国NTL研修の最終日を明日に控えて
「思えば遠くに来たものだ」歌のお題ではないですが、今回のNTLのIntervention Strategiesに参加して、明日最終日を迎えるところで、昔を振り返っています。
1977年に結婚、1979年に、南山短期大学で常勤の講師の職を得るとともに、長女有紀が誕生。人間関係科との出会いがなければ、私の人生はかなり違っていたと思います。もちろん、その前に、徳島を離れ、名古屋大学の大学院にお世話になることがなければですが・・・。恩師が亡くなられて来年三十三回忌です。この法要はしなければと思っています。
ラボラトリー方式の体験学習と出会い、1985年8月から1986年8月までマサチューセッツ大学アムハースト校に留学のチャンスを得て、1986年の2月にNTLのHuman Interaction Laboratory(いわゆるTグループ)とskiingに参加して以来、NTLのファンになりました。その夏(帰国間際)には、TPLEというラボラトリー方式の体験学習のトレーナートレーニング2週間(Tグループのトレーナーと実習タイプのトレーナーの2つの研修内容)に参加して帰りました。今から思えば、英語(特に英会話)もまともに勉強せずにアメリカ大陸に飛び込んだのですから・・ただ、その時は、楽しい学びの場であったのは間違いありません。
それから、20年、2006年にNTL主催のAn Appreciative Inquiry Approach to Designing Experience-Based Learningに久しぶりに参加、2007年には、NTL主催Theory and practice in Organization Developmentに参加するという機会に恵まれました。南山大学で文部科学省の教員GPをとり、その時に同僚がちょうど米国留学もあり、よりNTLとのつんがりが一気に深まりました。米国からSandra Janoffさんをお招きして、組織開発(OD)のホールシステムアプローチの一つであるFuture Searchを学ぶ機会を得たことも今日の流れになっています。
とりわけ久しぶりにNTLに出かけた時に、同僚が米国で迎えてくれたこと、研修の内容が、Appreciative Inquiry Approachであったことにも助けられ、参加者の皆さんからあたたかく迎えていただいたことが、英語力が純分でない自らが米国のワークショップに飛び込む後押しになったのです。本当に、あのときのメンバーに感謝です。その後、Theory and practice in Organization Developmentは、かなり厳しかったことを忘れてしまっており、今回のIntervention Strategiesへの挑戦になったのです。その間に、ファンになっているNTL InstituteのInternational Memberにもなれました。
今回の経験を、NTLの研修の一つの集大成にするつもりで、これまで私を支えてくれた多くの人たちへの恩返しとして、今後は、日本でラボラトリー方式の体験学習をしっかりと提供し広めていけるようい努力したいと考えています。その節には、みなさまよろしくお願いします。
「思えば遠くへ来たものだ」
1977年に結婚、1979年に、南山短期大学で常勤の講師の職を得るとともに、長女有紀が誕生。人間関係科との出会いがなければ、私の人生はかなり違っていたと思います。もちろん、その前に、徳島を離れ、名古屋大学の大学院にお世話になることがなければですが・・・。恩師が亡くなられて来年三十三回忌です。この法要はしなければと思っています。
ラボラトリー方式の体験学習と出会い、1985年8月から1986年8月までマサチューセッツ大学アムハースト校に留学のチャンスを得て、1986年の2月にNTLのHuman Interaction Laboratory(いわゆるTグループ)とskiingに参加して以来、NTLのファンになりました。その夏(帰国間際)には、TPLEというラボラトリー方式の体験学習のトレーナートレーニング2週間(Tグループのトレーナーと実習タイプのトレーナーの2つの研修内容)に参加して帰りました。今から思えば、英語(特に英会話)もまともに勉強せずにアメリカ大陸に飛び込んだのですから・・ただ、その時は、楽しい学びの場であったのは間違いありません。
それから、20年、2006年にNTL主催のAn Appreciative Inquiry Approach to Designing Experience-Based Learningに久しぶりに参加、2007年には、NTL主催Theory and practice in Organization Developmentに参加するという機会に恵まれました。南山大学で文部科学省の教員GPをとり、その時に同僚がちょうど米国留学もあり、よりNTLとのつんがりが一気に深まりました。米国からSandra Janoffさんをお招きして、組織開発(OD)のホールシステムアプローチの一つであるFuture Searchを学ぶ機会を得たことも今日の流れになっています。
とりわけ久しぶりにNTLに出かけた時に、同僚が米国で迎えてくれたこと、研修の内容が、Appreciative Inquiry Approachであったことにも助けられ、参加者の皆さんからあたたかく迎えていただいたことが、英語力が純分でない自らが米国のワークショップに飛び込む後押しになったのです。本当に、あのときのメンバーに感謝です。その後、Theory and practice in Organization Developmentは、かなり厳しかったことを忘れてしまっており、今回のIntervention Strategiesへの挑戦になったのです。その間に、ファンになっているNTL InstituteのInternational Memberにもなれました。
今回の経験を、NTLの研修の一つの集大成にするつもりで、これまで私を支えてくれた多くの人たちへの恩返しとして、今後は、日本でラボラトリー方式の体験学習をしっかりと提供し広めていけるようい努力したいと考えています。その節には、みなさまよろしくお願いします。
「思えば遠くへ来たものだ」