2014年04月01日

新しくスタートであり、次回はない今日という一日 Directionに向けて

2014年4月1日(火)南山大学では入学式でした。
あと一年を一つの区切りにしようと考えている私にとっては、とても貴重な時を過ごしています。
まして、この一年の行事や活動の日々は、すべて最後のイベントです。
今日の入学式も、私にとっては最後の入学式でした。

学長のお話の中で、オリエンテーションというお話が出てきました。今ここ(今このとき)からどこに向かうか?
南山学園のモットーである「人間の尊厳のために」私は何ができるのか?それを夏休みまでに考えてください。というのが宿題として出されました。

本当に、組織の中にあって、一人一人の尊厳が大切にされたかかわりが起こる、そのような組織を創りたいものです。
今ある南山という組織はどうか?一人一人の構成員はそれに取り組んでいるのか?私は取り組んでいるのか?自分の生きている現場での私の生き様が確かに問われているのです。

そして、それとともに、そうした社会や組織を創り出すために、私は何ができるのか?
今日からの一年間、夏休みまでではなく、この一年間で、自分に問い、そして自分に少しでもそうした社会や組織、いや二者の関係においてもそのことが実現できるためのお手伝いができる、力をつけたいものです。

まずは、ラボラトリー方式の体験学習の復習と、それに関わる一つ一つの現象理解のための知識と技術を身につけていきたいと考えています。

その足跡を、このブログに残していこうと考えています。このブログの読者の方は、長く更新をしながったので、離れられていると思いますが、少しずつでもつながりを取り戻し、ご意見などをお聞きする関係がこのブログにも生まれることを願っています。よろしくお願いします。
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2014年03月31日

明日4月1日から、心機一転新しくスタートしますので、よろしくお願いします!!

2013年6月17日以来の書き込みです。

長い間、このブログから離れていました。思えば、2012年4月1日から、学生部長職に就き、思いがけずの忙しさの中、任期の2年間を職務全うに専念してきました。
本当にいろいろな日々のアクシデントに対応してきました。それも、すべて学生課の職員の力を借りながら2年間を過ごしました。後、2時間ほどで、私の任務も終了します。

3%増税の4月1日突入と共に、私自身の役職からフリーになるのです。

役職と言えば、南山大学人間関係研究センターのセンター長職も、5期10年も一区切りです。結構長い期間の職務でありました。
この長さは、長期にわたる発展に寄与できる良さと、慣れから来る慣習性が悪影響を及ぼす可能性があります。
人間関係研究センターも、新しいステージに入ったといえるでしょう。新しい研究センター長のもと、さらなる発展を願うばかりです。

明日4月1日から、本格的にこのブログも再会するつもりでいます。気の利いた話はかけませんが、心機一転がんばって掲載していきますので、これからよろしくお願いします。
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2013年06月17日

日本ファシリテーション協会中部支部 6月定例会 たまには勉強!『チームファシリテーション』

日本ファシリテーション協会中部支部 6月定例会 たまには勉強!『チームファシリテーション』
担当 南山大学人文学部心理人間学科 津村 俊充

2013年6月15日(土)午後1時より、名古屋港湾会館にて、標題のセミナーを担当いたしました。FAJ中部の多くの方、また遠くからの参加者、また、津村のゼミ(ファシリテーション研究ゼミ)の学部生も多数参加して下さって、総勢70名ほどの参加者で会場は一杯になりました。

まず、FAJ中部の副支部長の鳥羽さんからご挨拶、そして企画担当の小椋さんからご挨拶、そして、ゼミ生達を巻き込んで、暖かい気持ちになれるスタートになりました。

13:30
津村にバトンタッチして、次のような内容で進めさせてもらいました。

まずは、企画担当の方々の思い(下記のこと)を伝えました。
【学生】 実践舞台の空気感に触れる
学んできた知識を実際に試す場をもつとともに、ファシリテーションの実践者である社会人との交流の中で、将来自らが携わる現場で必要となってくるスキル/マインドのイメージを今から獲得しておく
【社会人】 学問で知識を、そして学生との交流でマインドをリフレッシュ
大学での最新講義を受講するとともに、現役大学生との共同作業の中で、ファシリテーターとしての自分のスキルを再確認し、マインドをリフレッシュする
【社会】 ファシリテーションは未来を創る
中部地区で縁ある南山大学ファシリテーション津村ゼミとFAJ中部支部とのコラボレーションを継続的に発展させていきたい→人と人とが響き合う未来に向けて、新たな関係性を創り出す

続いて、津村からの挨拶と今日のねらいを紹介しました。

ねらい
・さまざまな人と出会う
 →人とかかわることは楽しい!!
・ひとり一人自分の生き方を考え、これからの自分の生き方のDirectionを見つける
 →生きる目標のヒントを得た!!
・コンセンサス(グループによる合意形成)を通して、グループの中での自分(メンバーとして、ファシリテータとして)の働きを探る
 →かかわり(グループ)の中で自分を育てよう!!

プログラムは下記のようなホップ・ステップ・ジャンプを目指しましたが、時間が厳しかったです。
1.<ホップ>ねらい&期待の共有化とプロセスの理解
・実習『パートナーを見つけ、今日のねらい&期待のわかちあい』
 →簡単なふりかえり(あなたはどんな体験をしましたか?)をしました。
 →そして下記のミニレクチャー
・小講義『コンテントとプロセス』(個人レベルのプロセス)
 →個人レベルのプロセス(行動・思考・感情)の話
   ※「プロセス・エデュケーション」のP.9-12あたり
 →その個人のレベルのプロセスはファシリテーターのありよう(E.シャインのORJI)に関連していること
   ※「プロセス・エデュケーション」のP.36-38あたり
・グルーピング(基本的には6人グループ)

2.<ステップ>グループプロセスに気づく
・実習『なぞのマラソンランナー』
   ※「プロセス・エデュケーション」のP.131-133の教材を使って
・小講義『グループプロセス』
 →グループプロセスのお話をグループの機能からしました
   ※「プロセス・エデュケーション」P.13-18あたり
・小講義『プロセスに働きかけるファシリテーション』P.28-29,P.31-32あたり

3.<ジャンプ>コンセンサスによるグループワーク
  ・コンセンサス実習『これからの時代を生きるために』
   ※「プロセス・エデュケーション」P.169-172の教材の発展系を使いました
  (1)導入
  (2)個人決定
(3)コンセンサスの留意点の説明
(4)グループ討議
(5)結果の報告
  (6)ふりかえり用紙記入
(7)わかちあい
(8)ファシリテーターへのフィードバック(個人記入&わかちあい)
4.インタビューとコメント
 時間的には、厳しかったのものの、ファシリテーター体験をされた方、またそのメンバーがともにファシリテーターの働きを吟味するふりかえりをしていただき、学びが深いものになっていったのではないかと思います。
 いくつかのインタビューからのメッセージも私にも刺激的なものでした。

17:25
 
 ご参加いただいたみなさま どうもありがとうございました!!
 
参考図書:「プロセス・エデュケーション 学びを支援するファシリテーションの理論と実際」
津村俊充 2012 金子書房
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2013年01月19日

ラボラトリー体験学習を用いた参加型研修デザインのためのフロー図

2013年1月17日18日と、東京都清瀬市にある日本看護協会主催の「施設内教育ブラッシュアップセミナー〜参加型研修を極める〜」を担当してきました.アシスタントとして、JIEL(日本体験学習研究所)研究員の杉山郁子さんと、南山大学教育ファシリテーション専攻M2の古田典子さんに同行していただきました.

参加者は、57名。5人か6人の、10グループ。
プログラムの流れは、参加者のねらいの明確化と共有化のプログラムから始まり、参加者自身で「研修プログラム設計で大切なことは何か」を考えていただくことを行いました.
午後には、「コンテントとプロセス」「体験学習の循環過程」などの基本的なお話をしてから、ラボラトリー体験学習の一つの実習、問題解決実習「ナースをさがせ」を実施しました。
午後の後半は、各グループで、「研修企画立案」を行っていただきました。

翌日の午前、1時間ほど準備の時間をとり、その後2つの部屋に分かれて、5グループずつ、計画立案した研修プログラムを発表していただきました。
なかなか興味深い研修プログラムがプレゼンテーションされました.
二日目の午後は、津村から研修のデザインに関して少しコメントをさせていただき、発表後のフィードバックをもとに、研修プログラムの修正を行いました

その際の、津村のコメント時に作成した手作りの研修デザインを考えるためのフロー図を紹介させていただきます。
特に、デザイン時に、留意するとよいことを、箇条書きですが、記してみます。
下に、その手書きフロー図を掲載します。

DSC00993.JPG

留意点
@「エントリー」と「リ・エントリー」を意識した研修プログラムが含まれること
 「エントリー」とは、日常生活から、研修(ラボラトリー)の場に身をおくことができるようにすること。
  →ねらいの明確化や共有化、また参加者相互に知り合う場を作ることなどを通して研修への参加の準備ができるようになることです。
 「リ・エントリー」とは、逆に、研修(ラボラトリー)から日常の現場にもどる準備をすることです。
  →研修での気づきや学びを整理したり、日常生活での現場で生かしてみたいことなどを明確にして研修の場を出て行くことです。
Aねらいの擦り合わせをすること
 教育スタッフ(ファシリテーター)があらかじめ準備しているねらいと参加者のねらいとをすりあわせて、ともにこの研修の場で何を学ぼうとする場かを明確にする時をもつことです。
Bグループを作る時にその時の意図を明確にすること
 参加者は、同質か異質か?知り合いか未知か?などを配慮したり、研修の中でグループを固定するのか自由に変更するのか?などの配慮は、研修のねらいと関連づけて検討しておく必要があります。グループのメンバーを固定することによって、グループの発達・成長の視点も学びに組み入れていくことができます。
Cチェックインをすること
 グループ活動が始まる前には、できる限りチェックインの機会をもつようにするとよいでしょう。ともすれば、すぐに課題(コンテント)に走り出しますが、お互いの関係が少しでも生まれていることは、後の仕事に対しても、また実習実施後のふりかえりの時にも効果的に働くでしょう。
D実習の種類の吟味
 個人でもグループでも、どのような内容の体験学習(実習)を行うのか?参加者にとって、容易すぎないか?難しすぎないか?いずれにしても、参加者にとって、直面する体験に対して、抵抗感が生まれる可能性があります。その抵抗感を、適切にセットする必要があります。優しすぎず、難しすぎずです。
 ほどよい課題を乗り越えることは、参加者にとっても達成感をもったり、できなくとも、ふりかえりを行うことで、自分たちの課題として受け入れることが容易になるでしょう。
Eふりかえりの時間をしっかりとること
 実習体験などをした後には、できるかぎり丁寧なふりかえりの時間をとりましょう。ふりかえりとは、体験学習の循環過程でいいますと、《指摘》→《分析》→《仮説化》のステップのすべてにわたるワークです。そのためには、ファシリテーターからのといかけが大切になります。その問いかけに変わるものとして、ふりかえり用紙が使われているのです。こうした問いかけ(ふりかえり用紙の項目)が研修のねらいと一貫しているかどうかのチェックが必要です。
 特に、参加者の気づきや他の参加者からフィードバックの授受をする際には、「いまここ」でのデータをもとにすることに注意をする必要があります。お互い知り合いの参加者同士の場合には、これまでの見方や偏見が作用する可能性がありますから注意をする必要があります。
F講義の順序と内容について配慮すること
 講義をしようとすると、どうしても教育スタッフ(ファシリテーター)が前もって伝えたいことを一方的に伝えてしまうことが起こります。順序は、体験後にたとえ講義をしたとしても、参加者にとっては、とって付けたような感じを覚える可能性があります。参加者に新しい概念や用語を伝えたいならば、または新しく身に付けて☆スキルなどの場合には、あらかじめ先に講義を入れる方が効果的かもしれません。
 体験後(ふりかえり後)の講義(ミニレクチャー)をする場合には、できる限り、参加者の体験後(ふりかえり後)に気づき学んだことをインタビューなどを通して、語ってもらいながら、その気づきや学びに関連付けながら話ができると参加者にはきっと納得間が生まれるでしょう。そのためにも、ファシリテーターははばひろい知識や経験を備えていく必要があります。
 講義やコメントでは、気づきや体験を引き出したり、広げたり、深めたり、また参加者相互の気づきや学びをつなげたりする働きになることが大切です。
G日常生活での学びを試みるフォローアップの場づくり
 研修で気づき学んだことを試みようとする日常生活(現場)において、やはりその取り組みをサポート(支援)してくれるかかわりが必要になります.それは、同僚であったり、上司であったりします。適切なフィードバックをしてもらうためにも、参加者がどのように成長したいと考えているか、ゴール(目標)を周りの人たちにも理科いてもらっておくことが大切です。単に周囲の人にフィードバック(評価)をしてもらうという機会だけでなく、目標を理解してもらう機会が大切だと思います。

以上、長くなりましたが、昨日の二日間の研修を通して、描いたフロー図の説明をさせていただきました。
何か、読者のみなさんに参考になれば、幸いです。
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2012年12月21日

昨日(12月20日)ファシリテーション検定試験をゼミにて行いました!!

2012年12月20日(木)午後3時15分から午後5時15分にかけて、我が南山大学人文学部心理人間学科ファシリテーション研究ゼミの今年最後の授業において、「ファシリテーション検定試験」を行いました。
 以前から、ゼミ生には、話をしていたのですが、ファシリテーションを学び、何を学んでいるのかを点検するために、「ファシリテーション検定試験」を行うことにしたのです。検定試験をするにあたり、どのような検定試験が適切か、いろいろ考えたのですが、結果として、3つの領域の試験を行うことにしました。それは
(1)基礎知識編
ファシリテーターとして、身につけておいてほしい基礎知識をどれぐらい理解しているかを確認する
(2)ファシリテーション・スキル編
ファシリテーターとして、ミーティング時にどのようなファシリテーション・スキルを活用することができるかを確認する
(3)プロセス介入(働きかけ)編
グループのプロセスを観察し、グループ・プロセスに着目してプロセスに働きかけることができるかを確認する

今回の検定試験では、以下の問題を行いました。そして、下記のような採点基準を提示して、自己採点をしてもらいました。
<基礎知識編>(100点)
問1:体験学習の循環過程とそのファシリテーションについて説明しなさい。(50点)

下記の視点が記載されていると、視点ごとに10点を加算する。
@4つのステップ(体験→指摘(内省・観察)→分析→仮説化)が記載されている
A4つのステップについて、それぞれの記述がされている
B体験学習を実施する意味や必要性、またその効果についての記述がある
C体験学習を実施するファシリテーションとはどのようなことかの定義が書かれている
D体験学習の場をつくることなど、体験学習のステップに関連させたファシリテーションの働き(津村は6つ上げている)を記述している

問:コンテントとプロセスとは何か、プロセスを観る視点について説明しなさい。(50点)

下記の視点が記載されていると、視点ごとに10点を加算する
@氷山図を描くなどして、コンテントとプロセスについて記述されている
Aプロセスには、個人レベルやグループレベルのプロセスなど種々あることの記述がある
B個人レベルのプロセスの視点として3つ(行動、思考、感情)の視点が記述している
Cグループ・プロセスについての要素(コミュニケーション、意思決定、ノーム、リーダーシップ、目標、役割、手順、雰囲気など)の記述がある
D特に、リーダーシップの2つの働き(機能)について記述があり、ファシリテーションの働きとしてこの2つの機能を考えることの旨が記述している。


<ファシリテーション・スキル編>(100点)
問:メンティが今気になっている課題を聴き、それを模造紙を用いて描き、中心となる課題を見つけなさい。(視点ごとに10点)

写真(検定:ミーティングスキル編).jpg

@ミーティング終了時に、相談者(メンティ)にとって、共感や納得感を感じることができたかを相談者の主観で採点する
A拡散思考的ミーティングを行い、20以上のアイデアが出されているか?(20以上→10点、15以上→7点、10以上→5点)
B収束思考的ミーティングに切り替えて、中心課題を3つ以内に見いだすことができているか?
C問いかけ(1)相談者の問題に関して、行動・思考・感情の視点から問いかけているか?
D問いかけ(2)相談者の問題に関して、過去・現在・未来の視点から問いかけているか?
E問いかけ(3)相談者の問題に関して、長所−短所、good-badのように2局面から問いかけているか?
F問いかけ(4)相談者の問題に関して、チャンクアップ、チャンクダウンといった抽象のはしごを行ったり来たりできているか?
G問いかけ(5)相談者の問題に関して、全体を見渡し、問題の焦点づけをする問いかけをしているか?
H相談者にとって、思いがけない課題を発見した思いがあるかを相談者の主観で採点する。
I模造紙を観ることで、第三者がミーティングの過程を理解できる、そのような模造紙の使い方をしているか?

<プロセス介入(働きかけ)編>(100点)
問:グループ討議を観察して、タスク・プロセス、メインテナンス・プロセスへの働きかけを2つずつ、考えなさい。

写真(検定:プロセス介入編).jpg
※ 3年生10名がグループ討議を行うのを検定受検者がグループ・プロセスを観察する。
※ 検定受検者は、そのグループ・プロセスを観察しながら、タスク・プロセスとメインテナンス・プロセスへの働きかけの可能性(選択肢)を記していく。

このプロセス介入編の検定試験は、まさに生ものなので、基準を具体的・かつ明確に書くことは難しいですが、以下の視点からの記述ができればよいと判断しました。
@2つのプロセス(タスクとメインテナンス)の識別ができている
A働きかけのいくつかを記述できている。(直接指示する働きかけ、気づきを確認する働きかけ、感情反射や解釈に基づいた働きかけなどReddyの働きかけの立方体が理解できているか)
B働きかけのレベル(グループ、対人関係、個人への焦点づけ)が意識されているか
CBeckhardのGRPIモデルが意識された問いかけができているか
DReddyのRoadマップを意識した問いかけがなされているか

というような視点から検定試験を行いました。もちろん、テキストは「プロセス・エデュケーション」(金子書房)です!!

検定試験のPassは、いずれの領域でも80%を基準にしようと考えていましたが、クリアする学生はいませんでした。
結局、この検定試験を考えていく過程で、津村が学生に求めていること、それは、こうした視点から授業を展開しているかということを自ら問うことになったのです。検定試験を学生がPassできなかったということは、津村が授業で十分な学びの場を提供していないということになります。
まだまだ、いろいろと検定試験問題は考えていきたいと思います。もちろん、それに併せて、採点基準も吟味していく予定です。
まずは、再度、この基準をもって、現ゼミ生を対象に再試験を実施することかな・・と考え始めています。
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2012年12月09日

第6回体験学習研究会が開かれました!

2012年12月8日(土)午後1時30分から午後5時頃まで、第6回体験学習研究会(学校教育領域)が開催されました。

今年は、なんと6回も研究会を開催することができました。2月に1回の割で、研究会ができたことになります。

今回の最終回は、教育ファシリテーション専攻の院生M1(修士一年)の3人の企画で、プログラムの実施をしていただきました。実は、教育ファシリテーション専攻の専門科目として「体験学習ファシリテーション応用研究」という科目の受講者です。彼らの一つの実践の場として、トライアルをされました。とても貴重な体験になったことと思います。

内容は、拙書「プロセス・エデュケーション」にて紹介をしている「セルフ・サイエンス」の内容を実習のプログラムとして紹介してくれました。なかなかチャレンジングな企画でした。

ねらいは、「実習を通して、自分の行動の拝見にある感情や思考に気づく」ということを立て、セルフ・サイエンスのパターン同定のフォーマットを用いて、それに書き込み、分かち合いをしながら、ねらいを達成しようという試みでした。

まずは、チェックインから始まり、2人組を作り、話し手と聞き手を決めて、「人とのかかわりでうれしかったこと、うまくいっていること」を話すということをやりました。その後、簡単なふりかえり、どんな体験、行動、思考、感情などを書き記してみる。

次に、「セルフ・サイエンス・シート」(拙書の中では、パターンを同定するためのフォーマット)を用いて,自分のコミュニケーションでうまくいっていないこと、困っていることを書き出す。そして、4人組になって、分かち合い。その後、ふりかえり用紙を用いて、気づき学びの記入と分かち合いをしました。

なかなか高度なプログラムで、参加者の関係詞がとても重要になるだろうと思われます。実習後のフィードバックタイプでも、そのことは指摘を受けていました。今回の研究会の参加者だからこそできたプログラムではないかとの意見でした。

参加した実感としては、自らが実施している「セルフ・サイエンス」だからこそ、興味深く取り組めたということもあったかもしれません。

実習終了後に出された、参加者のフィードバックは、とても的を得たフィードバックでした。一部をご紹介しておきます。

・お互いに話し合った3分感が短かった。
・ずっと悩んでいる問題を出したので、長く考えており、そう簡単に解決することはできないと思いながら実習に参加していたところがある。
・実習のねらいとふりかえり用紙のマッチングが適切だったか?特に、これからに向けて、日常に向けてを書く前に、もう少し、分かち合いで気づいたことなどを書くことができる項目がほしかった。
・母親を対象に実施するプログラムならば、子どもとの関係でうまくいかないことなどの場面を設定して考えてみるとおもしろいかもしれない。
・コミュニケーションがうまくいかない場面を想定したが、今ひとつ、漠然としていたように思う。
・4人の分かち合いで、ひとりが自分のコミュニケーションのありようを話し、他のメンバーが質問をすることで、気づきと学びが豊かにあった。ただ、質問をどれぐらい参加者ができるかと言うことが学びの成果に大きく影響するかもしれない。
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2012年12月03日

拙書「プロセス・エデュケーション」重版決定!!

 この土曜日(12月1日)日曜日(12月2日)は、日本体験学習研究会第14回全国大会が開催されました。今回の大会は、新しい試みとして、参加型レポートセッションを行いました。津村が、進行役をさせて頂いたのですが、果たしてどのように展開するのか、心配しながらの実施でした。
 というのも、D51教室という大きな絨毯敷きの部屋に一堂介してのレポートセッションでした。第一部は、7人の発表者が一斉にそれぞれレポート発表を15分、そのご質疑応答10分と、徴収が変わって、もう一度発表と質疑応答を行いました。全体インタビュー後、休憩をとり、その後第二部は、ワールドカフェ風に、グループでの対話の時間を2回ほど行いました。そして、第三部は、関心のあること、今話してみたいことをテーマとして出し合い、OST風に話し合いの場をもちました。もう少し、レポートセッションの話題について話をしたいと思われた方もいたようですが、多くは、いろいろな刺激を与えたりもらったりするとてもあたたかな感じの場ができたのではないかと思います。
 こうした場づくりも、ファシリテーションの一つの働きが必要なのかもしれませんが、津村は相変わらずのおっちょこちょいで、勝手気ままに進めてしまったかもしれません。お気を悪くされた方がみえましたら、ごめんないさ。
 そして、話が変わりますが、拙書「プロセス・エデュケーション」の重版が決定したとのお話を頂きました。会場でも、当日、2日間、販売していましたが、関心を持って下さった方は、ご購入してくださったようです。こちらも感謝です!!!

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2012年10月17日

いよいよ明日、拙書「プロセス・エデュケーション」が手元に届きます!!

 本日、出版社の金子書房の編集部より、拙書「プロセス・エデュケーションー学びを支援するファシリテーションの理論と実際ー」が印刷があがり、我が家に発想を済ませた連絡が入りました。
 いよいよ、明日、ご対面です。
 昨年の還暦パーティで祝ってくださったみなさんとのお約束も,やっと果たせ、本日発送が終了した旨の連絡が入りました。
 まずは、書籍の形にまで仕上げて頂いた金子書房の井上誠編集長に感謝です。
 南山短大人間関係科時代の同僚の南山大学心理人間学科の現スタッフへの御礼の手紙も本日書き上げることができました。
 明日か、明後日には、仲間たちにも謹呈したいと考えています。
 とにかく、これで、私の人生の中での一つの区切りができました。多くの方々に支えながら今日までやってこれたおかげです。

 これからは、この拙書をベースに、プロセス・エデュケーションの展開をしていきたいと考えています。まずは、10月21日(日) の丸一日は、日本産業カウンセラー協会のシニアコーズの「グループ・アプローチ」研修で本書掲載の実習を行い、プログラムを実施してきます。また、翌日22日(月)には、愛知医科大学にて認定看護過程の「リーダーシップ」講座を担当してきます。こちらも、本書に紹介している実習を3つ使って、プログラムを作りました。これも、本書に関心を持っていただける機会になればと考えています。

 そして、今後の活動として、このブログを通して、上記のように、本書に紹介している実習を用いたプログラムの公開や読者の方の取り組んでプログラムを伝えていきたいと考えています。また、本書の中に掲載している、コンセンサス実習「これからの時代を生きるために」を素材にして、いろいろなバリエーションの可能性をこのブログで議論しながら、体験学習のおもしろさと可能性を示していきたいと考えています。
 ぜひ、読者のみなさんのご意見やアイデア、教育プログラムの展開なども、教えてください。
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2012年08月28日

学部ファシリテーション研究ゼミ夏合宿が行われました!

 8月23日(木)には、蒲郡ひがきホテルにて、私学協会中京地区の初任者研修「グループワーク」を行ってきました。ここ数年、恒例のようにお引き受けしている研修です。今年も100人余って、正確には133名の教員として新採用者の参加者が集まり研修を受けます。私は、午前10時から12時30分まで担当です。25グループに分かれ、問題解決実習を行いました。その前後に、「人間関係は」「コンテントとプロセス」「体験学習の循環過程」の話をしています。133名の中には、南山大学卒業生や関係者がいて、毎年5/6名が挨拶に来てくれます。うれしいことです。少しでも、学校現場で、挑戦的・意欲的に取り組んで教育のプロとして育ってほしいものです。
 そして、一日おいて、8月25日(土)から27日(月)において、滋賀県グリーンパーク山東にて、学部ファシリテーション研究ゼミの夏合宿が行われました。
 25日(土)正午に到着し、もってきたお弁当を食べて、午後1時からミーティングスタート。今の気持のチェックインから始まり、4人の4年生の卒業研究の中間報告が行われました。それぞれ、目的意識をもって、頑張っている様子が3年生には伝わったことと思います。
 夕食前に、秋学期に向けての、3年生、4年生の思いをレポートから津村が報告し、夜の3セッションのファシリテーター役と書記を決めて、夜のセッションを迎えました。夜の3セッションで、おおよそ秋学期に取り組みたいことの大枠が決定しました。
 翌日の午前中は、さらに4人の4年生から卒業研究の中間報告。そして、昼食。午後1時から午後3時30分頃まで、ゼミ生の企画で、ファシカフェ(ワールドカフェ)を行い、これまで歩いてきた道は?そしてこれから歩く道は?というテーマで、楽しくそしてちょっぴり真剣な対話の時間をもつことができました。最後には、ひとり一人、どのように秋学期を過ごしたいかをA4の白紙に書き、発表をしました。いずれも強く意気込みを感じることができました。
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 その後は、大みず鉄砲大会。本当に楽しみました。みんな子どものように。もちろん、私も。夜は、みんなで力併せてバーベキュー、そして花火。フルコースでした。
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 翌日は、午前9時から午後3時30分まで、秋学期に具体的に取り組む課題について、よく議論し、ある程度の結論を得ることができました。一つは、FAJ中部のみなさんとのコラボを実現すること。もう一つは、学生たちが学生たちのためのプログラムを提供して、それを実践すること。早速最後のミーティングでは、ファシリゼミのユニフォームができあがることになりました。今から、楽しみです。
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 本当に、学生の力ですべて合宿を運営し、そして次の学期の授業まで運営する力をもっている学生たちです。私の誇りです。
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2012年08月21日

20/21日、日本学校心理士会2012年度大会に参加してきました

 昨日(20日)と今日(21日)、中部大学で開催されました日本学校心理士会2012年度大会に参加してきました。
 今日は、午前中9時30分から11時30分までの2時間「学級内の人間関係づくりを体験から学ぶ」と題した研修を講師として提供してきました。教室内の机が完全に固定されているので、グループワークを実施するのは難しくだいぶ思案しました。
 プログラムとしては、研修のねらいとプログラムの流れを話して、まず、NHKTVクローズアップ現代で放送された「キレる子を科学する」の最初の9分ぐらいをみていただき、人と人とが直接体験する、コミュニケーションすることの大切さをつかんでいただきました。そして、近くの人と3/4人のグループを作り、自己紹介とこの研修への動機、そして今VTRを見ての感想を話していただきました。
 そのコミュニケーションのミニ体験をふりかえり、「コンテントとプロセス」の小講義をさせていただきました。その後、そのプロセスから学ぶ「体験学習の循環過程」の話をしました。特に、子どもたちが体験から学ぶことと、私たち学校心理士(教育者、ファシリテーター、カウンセラー)が、自分の体験から学ぶことの大切さ、「内省的実践家」になる大切さを、お伝えしました。
 その後、ミニグループワーク「四角いピザパイ」を10分間(実際は8分ぐらい)行い、結果の発表・正解の発表し、ふりかえり用紙を使って個人記入そして分かち合いを短い時間ですが、行っていただきました。かなりふりかえりも話し合いがしっかりされていました。ふりかえりの時間の予定よりも、少し多めに取りました。
 最後、残された時間は15分、平成17/18年度の教員養成GPでNHKより取材を受けて放映された『イブニングニューズ』を見てもらいました。学校教育現場でラボラトリー方式の体験学習の実践の様子を少しでも知っていただければ幸いです。
 後から、何人かの方が、質問やご挨拶に来てくださいました。
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2012年08月19日

JIEL(日本体験学習研究所)の新しい展開にあたって

JIEL(日本体験学習研究所)も設立が2006年、6年が経ちました。

8月17日(金)18日(土)と、恒例の夏合宿に出かけてきました。

初日は、定例ミーティングの議題(受託研修の実践報告と宿宅研修への派遣研究員の決定)を議論し、その後は、今年度秋以降のJIEL自主講座企画のミーティングを行いました。

それぞれ研究員の企画をもちより、メンバー相互にプログラムのねらいと実施プログラムの展開などについて議論することができました。
基本的には、ラボラトリー方式の体験学習をベースにした研修プログラムなのですが、これまで長く、1940年代後半から始まったラボラトリーですが、根強く続いているのですが、広報力のあるプログラム内容かといえば、なかなかそうはいかないように感じる。

最近では、AIアプローチとかに代表されるような、ある種インパクトのある研修が、参加者には、参加の喜びとか、自分への肯定感などを体感できるので、参加者にとってはより魅力的に感じるのではないかと想像している。

一方、ラボラトリー方式の体験学習では、何かじっくりと、そして丁寧に自分を内省する機会を提供し、自分をふりかえったり、他者を見て自分を考えるようなチャンスを得ることができるが、華々しい学びの機会を提供しているかと言えば、そうでないかもしれない。

自主講座など企画を広報しようとするとき、すなわち、参加者に来ようと思う気持ちになることは何なのかをもう少し点検する必要が有るように感じている。

今、社会の中で、人々は何を求めているのか?それに尽きる。

そして、そのニーズに、ラボラトリー方式の体験学習はどのように応えられるのか?

である。

一方で、ラボラトリー方式の体験学習が、どのような学びを提供できるのか?日常生活の生き方を大きく見直し、変化を起こしうるような学びになっているのか?

ラボラトリーの中での学びからリエントリーと言われる、日常の学びにしっかり転換しうる体験からの学びになっているのか?そのあたりは、今回、私自身の課題としても、考えていきたいと思った次第である。

話は飛ぶが、合宿二日目は、金子書房から刊行予定の「人間関係づくりのファシリテーション(仮題)」の各章の議論を午前中だけであったが、かなりみっちり行うことができた。
posted by つんつん at 21:54| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2012年08月16日

「思い出してな!」と・・・

この夏、8月12日正午頃に、南山短期大学人間関係科13期生の久しぶりの同窓会が開かれました。卒業してから、25年が経ちました.なつかし人たち、懐かしい顔に会うことができました。
この期の人たちは、入学した夏に、アメリカに留学に津村が出かけ、2年の卒業の秋学期に戻ってきた経年すべきというか、中抜けの学年でした.そういう意味では、しっかり授業でともに過ごした訳ではなかったのですが、懐かしく感じることができました。また、同窓会に出かける時に、どんなふうにその時間を過ごせるのか、ちょっと不安な気持ちを持ちつつ出かけるのですが、受け入れてくれている感じがあり、ありがたい時間を過ごすごとができました。
終了後、早速、FACEBOOKで友達申請もいただき、同窓会を機にまた新たなかかわりのネットワークが生まれてきています。

時が流れても、再度会って、お互いの元気な姿を観ることで、そして語り合うことで、出会った時に戻ることができるものです。

同窓会の後、下の息子と家内と一緒に四国徳島に向かいました.名古屋高速、東名阪、新名神、中国道、山陽道、神戸大橋、淡路道、そして四国徳島の実家に戻りました.
翌日は、娘夫婦も迎えて、5人で阿波踊りの徳島の町を楽しみました.

その中で、大学、学部時代によく通ったコーヒーショップに立ち寄り、いつものようにコーヒーを頂きました.
ただ、マスターがあまりにも年を取られた感じで、ちょっと、いやだいぶショックでした.最近体調を壊されて、入院もされていたようです。回復され、今はリハビリもかねて、お店にも出てこられているようです。出会ってから、40年。やっぱり、とっても大きい40年なのでしょうか?
先の同窓会の25年の月日とは、ずいぶん違った感覚を頂きました.あらためて、自分をふりかえることにもなりました。

徳島最後の日にも、コーヒーショップに立ち寄り、マスターに挨拶。
「元気でいきましょうね!」と。すると「わしのこと思い出してな!」と。

そして、店を出ようとすると、私の息子に「君の足の長さは何センチ?」と。息子「28Cm」と。
12年前にアメリカで買ってきていた「ハーレーの革靴」をプレゼントしたいと、「やっと似合うやつを見つけた』と。
しばらく待っていると、まだタグの付いたままの「ハーレーの革靴」を息子に差し出し、「はいてくれ!」と。

なんとも言えない瞬間を味わい、お互いに『元気で!』と別れてきました.きっと、いつも思い出すシーンになりそうです。

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2012年08月11日

つんつんのミニレクチャーシリーズ再開しました!

8月も11日。明日から、我がふるさと徳島では、阿波踊りが始まります。きっと、公園をはじめ、あちこちでお囃子の音が鳴り響き、踊りの練習で賑わっていることと思います。

という、私は、明日から15日まで、徳島に帰郷予定です。一緒に過ごす息子夫婦と孫とは、仕事の関係で、一緒に帰郷できませんが、福岡から娘夫婦と、東京で生活が始まった息子と合流予定です。とにかく、お墓参りをしてきます。

さて、「プロセス・エデュケーション」の出版は、いよいよ9月頃には何とかなりそうです。とにかく、秋には・・・

X部構成の予定です。
第T部 プロセス/エデュケーションを理解するために
第U部 ファシリテーターの働きを理解するために
第V部 成長変化をめざしたプロセス/エデュケーション的アプローチ
第W部 プロセス・エデュケーションを実践する
第X部 プロセス・エデュケーションのためのミニレクチャー

という構成です。詳細は少しずつお伝えします。

第X部の プロセス/エデュケーションのためのミニレクチャーは、すでに、YouTubeを通して提供しているレクチャーを文字に起こしたものです。

秋の刊行に向けて、今まで第10講まで提供した基本的なお話に加えて、人間関係トレーニングの場で必要とされるテーマを、8講、今日からアップしていきます。

ぜひ、ご覧いただき、コメントをいただければ幸いです。

http://www.youtube.com/watch?v=C0PdcBOBYec&feature=player_embedded

上記をご覧ください。
posted by つんつん at 16:50| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2012年08月09日

ずいぶんご無沙汰です!

7月の初旬に一度書き込みをして以来、ずいぶんご無沙汰の書き込みです。

とにかく、2012年度の春学期はかなりハードな4ヵ月でした。
学生部の仕事、やりがいがありながら、なれない仕事ゆえかもしれませんが、次々起こる出来事に対応するのが精一杯でした.

前年度の仮題として残っていた仕事に対応するのに2ヶ月、いや3ヶ月とかかったように思います。
そして、新しい仕事は、また大物の仕事が待っており、この夏休みをわたり、次年度のはじめまでにはなんとかしなければと言ったところです。

そんなばたばたの中、なんとか今は夏休みを迎えることができています。

とにかく一息ついています。
ただ、大きな課題(昨年の私の還暦を祝ってくれた大パーティ時に話していたこと)、還暦記念出版がずいぶん遅れてしまい、結局、この秋、9月の誕生日までにはなんとか形にするところまでたどり着きそうです。

出版社は、金子書房さん、具体的には編集部井上誠さんに7月から急遽お世話になり、9月完成を目指しています。
やっと、その原稿もすべて、初校段階が終了し、お盆あけに二校が戻ってくる予定です。
それが戻ってくると、しばらくまた校正作業で忙しくなりますが、とにかく初めての単著として刊行させてもらうことになります。

拙文で恥ずかしいとは思うものの、ここのところ、研修や講演の依頼が来るテーマが、「ファシリテーション」や「ファシリテーター」体験学習を実施する教育担当者の養成のお話が多くなっています。

そうようなことに関心をもっていただている人たちに、手に取っていただけるとありがたいなと考えています。

とにかく、タイトルは「プロセス・エデュケーション」の予定です。
随時、内容を章ごとに、お伝えしていきたいと考えています。
posted by つんつん at 20:47| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2012年07月05日

ファシリテーション検定(?)というのはいかが?

タイトルに、「ファシリテーション検定」と書きましたが、非常にローカルな発想として、下記のようなことを思いつきました。

=====
今日のゼミの間に、ふと浮かんだ私の妄想をいかに現実にするか?これからの課題です。

南山大学ファシリテーション研究ゼミでは、卒業論文はもちろん仕上げるが、それは卒業のための基礎資格で有り、卒業するための「ファシリテーション最終試験」を行うというアイデアです。いわば、ファシリテーション検定試験のようなもの。最近では、卒業生の質をいかに保証するかという問題が出されるようになりました。このことにも応えられるかもしれないと考え出したのです。

最終試験の概要:
A:学科試験
  1)基礎知識編
    ・人間関係、グループダイナミックス、体験学習など基礎的な概念について確認
  2)実践応用知識編
    ・さまざまなグループアプローチ、チームビルディング、組織開発アプローチ、アクションリサーチなど研究法について
B:実技試験
  1)会議ファシリテーション実技
    ・たとえば、参加者が数名集まり、テーマを提示し、そのテーマについてアイデアだし(拡散思考)15分間+まとめ(収束思考)15分間 できれば、2種類の技法を使って、とか、模造紙かホワイトボードをどちらかで少なくとも1回は使うとか
  2)プロセスファシリテーション実技
    ・たとえば、集まった参加者の中でファシリテーターを2名指名し、その2名が、プロセスに焦点をあてた働きかけ(グループ焦点、対人関係焦点、個人焦点の3つの視点から)を3回以上はすることとか

A:学科試験とB:実技試験のいずれも8割以上をとった者をファシリテーション研究ゼミの卒業生として認定をする。

というアイデアですが、みなさん、いかがでしょうか?

こんな発想の試験ができると、ファシリテーション検定なるものが可能になるかもしれません。

posted by つんつん at 22:58| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2012年05月26日

2012年度第1回の体験学習実践研究会(学校教育領域)を開催

本日(5月26日 土曜日) 午後1時30分より午後4時45分まで、体験学習実践研究会が行われました。参加者は、私も含めて、12名(初めての参加者は2名)でした。

まずはじめに、お互いの自己紹介もかねてチェックイン(今の気持は?)を行いました。
話題提供は、大塚弥生先生(南山大学総合政策学部准教授)でした。大塚先生が担当する教職演習の授業の中で学生たちと一緒に創作した実習「修学旅行〜北の街〜」を実施していただき、ふりかえりを行うといったプログラムでした。
この実習は、小誌「体験学習実践研究」のVol.11に掲載しております。

実習の活動時間の予定は、20分でしたが、20分では問題解決に至らず、10分延長の30分ほどかけて問題解決に取り組みました。
私も入ったグループでも、またもう一つのグループでも、自信をもって出した解答も、予定されていた正解とは異なる結果になりました。
ということで、ふりかえりをすぐに行わず、情報紙にどのような情報があれば、予定されている正解になるのかなど、コンテントに関わる話し合いが各グループで行われました。この話し合いも、結果的には、グループ活動の一つになったと言ってもいいかもしれません。
しばらく話し合いは続き、ほぼ情報紙のアイデアが出きったところで、ふりかえり用紙が配られ、個人記入。
そして、休憩。コーヒータイム。
再開後、それぞれのグループで分かち合い。ふりかえり用紙は、1.個人の参加度、2.グループのコミュニケーション、3.メンバーの言動について気づいたことのフィードバックから構成されていました。経験豊富な人たち同士のふりかえりでも、いつも新鮮に感じることがたくさんあり、学び多い分かち合いになりました。

その後、全体で輪になり、今回の実習をやってみての感想やこの実習を行ってみてのフィードバックなどを話し合いました。
興味深い議論の中で、
○どのように話し合いを進めていくかを、活動に入る前に話し合うのもいいのではないか?たとえば、役割や進め方などを話す時間があると、活動に入りやすいのではないか?
○ねらいによって、そのような進め方を話すように枠組みを作るかどうか、大きく異なるであろう。
○ひとり一人が参加しやすくするために、そのような進め方の話しをすることは意味があるかもしれない。
○一方で、グループで活動する時に、役割や進め方などを話し合うことが大切であることを学ぶということもねらいにあるならば、ファシリテーターがあらかじめそのような活動を指示しない方がよいかもしれない。
○学校教育の中では、こうした体験から学ぶ機会は一度だけではないから、あまり枠を狭めずに広くして、生徒が気づくことを支援することを大切にしている。
など意見がたくさん生まれました。

最後に一人ずつ今日の気づき学び、感想を伝え合って研究会を終えました。
○久しぶりにやってきて、楽しいなと感じた。
○コンテントに乗り切れない自分を発見。でも、ふりかえりで、いろいろフィードバックをもらえて、こんな自分がいる、こんなに見られていると言ってくれること、気持ちがいいなあ。
○自分のクラスで仲間を認め合える関係が生まれることを願っている。今日の参加者の気づきを聞いていると、「表情が気になっていた」などあり、子どもと違って相手を大切にする言葉がたくさんあって、子どもも回数を重ねるとこんなふうに気づけるようになるなら、いろいろ試してみたいなあと思った。
○遅れて、参加でしたが、結構いろいろな発言ができたなあ。
○枠の話しが勉強になった。教員全体で生徒全体に体験学習を実施することがあるが、教員は枠を創りたがるので、こうした枠を取り払うことについて話し合うことができるといいなあ。
○教員相互にワークショップが行えるといいなあ。どうしてもスムーズになるように意図して枠を創ろうとしてしまう。枠を創らないことは、腹をくくらないといけないと思いました。
○中三の生徒が、新しい環境に入った(高校入学した)時に、新しい環境になじめないと思わずにすむような取り組みができるといいなあ。
○分かち合いに参加して、一緒に参加している感じ、率直にフィードバックできる関係っていいなあ。
○フィードバックを受け取ることは気持ちがいいなあ。
○枠の話しが印象的。サッカーの岡田監督の話で「指導者の思いを越える』ということ。最近は指示を与えず、若い選手の発想力を大切にしている。真の教育者だなあと。それを思い出した。
○今日やってみて、ねらいに影響される自分を発見。ねらいがなかったので、フリーな感じで課題達成型で取り組んだ。ねらいを意識している自分。フリーであったからこそ気づくことができた。
○他の人のことが気になりながら、私自身が本人が何かやろうとするならやるだろうと相手を信じている自分を発見した。
○どっぷり入れた。やってみて非常に大切な体験でした。
○分かち合いをしてみると、遠慮をしていた自分がいたことに気づいた。その場では気づいていなかった。
○ちゃんとわかちあいができたこと。その人の言葉で聞けたこと。
○実習そのものは、やっぱり参加者としてやるのがいいなあ。
○自分がどんな動きをしているのか、フィードバックをもらったりして、リフレッシュする機会をもてることは大事だなあ。
○課題がすっきりしなかったのにも関わらず、情報紙の可能性をさぐったり、プロセスのふりかえりを気持ちよくこうして行えていることが、なんか不思議な感じ。この研究会の良さなのかも・・・。
posted by つんつん at 23:27| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2012年05月22日

本日、南山大学の授業「人間関係プロセス論(グループプロセス)」に取材が入りました!

 今日は、朝日新聞社の記者とカメラマンが南山大学人文学部心理人間学科の専門科目「人間関係プロセス論(グループプロセス)」を取材に来られました。ファシリテーター、ファシリテーションをテーマに授業を展開していることに関心をもたれて来られたとのことです。
 南山大学人文学部心理人間学科では、1年次生には、人間関係概論という授業で、体験学習の入門編に参加、その後、この「人間関係プロセス論」で、グループプロセスを理解し、プロセスに気づき働きかけるトレーニングを行います。また、プロセスにどっぷりつかる人間関係トレーニング(Tグループ)に参加したり、3年次生になると「ファシリテータートレーニング」というファシリテーターに特化した授業まで準備されています。
 もちろん、ファシリテーション研究ゼミという、ゼミまで開講されている大学は、きっと南山大学だけでしょう。
 確かに豊かな学びのカリキュラムが準備されています。ちょっと、自慢をしてみました。6月中には掲載されるとのことです。掲載が決まりましたら、みなさまにご報告します。
posted by つんつん at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2012年04月22日

某企業より『ファシリテーター養成研修』の依頼を受けて・・・

某企業より、JIELに「ファシリテーター養成研修」の依頼を受けました。
JIEL研究員の内、二人が担当してくれます。

その二人がニーズを聞いてこられて、プログラムの設計に関するミーティングを昨夜行いました。

その中で、いろいろと刺激をいただきました。
研修依頼の方のニーズは何か?参加者のニーズと状況は何か?という前提の話をした後、プログラムの実習の内容や展開についていろいろ話し合いました。その中で、プログラムを設計するために大切な要素を、津村がメモ書きをしたものを公開します。

研修実施に向けての課題:
・ 「ファシリテーターになるとは」何ができるようになることかを明示できること
・ 「リーダーシップ」と「ファシリテーション」と何が違うのか、参加者に説明ができるようになっていること

研修プログラム設計にあたって何を考えるか?
参加者の状況
・ 参加者がどの程度自分を開示することができる人たちか?
・ 参加者相互の関係は親密か?疎遠か?
・ どんなことに関心をもっているか?
・ 実習にコミットして参加できるか?

プログラムの流れ
・ ねらいが明確になっているか?研修後の参加者の行動変化の期待と関連づけられているか?
・ プログラムの各パート(実習&ふりかえり、インタビュー&コメント)のねらいの関連から、ねらいが達成できるという筋書きになっているか?
・ 研修のプログラムの流れが参加者にとって納得できるか?
・ 納得できなくても、自分の成長や学びへの期待をもって参加できるか?
・ 研修のねらい、企業のねらいを明示して、参加者のねらいとすりあわせることができているか?
・ 概念的(認知的)情報提供と体験とのバランスはどうか?参加者の特徴との関連から、どんな問題が起こりそうか?それに対応できるか?
・ グループの討議や問題解決過程におけるグループのプロセスの視点をどの程度提供するか?体験から、もしくはレクチャーから理解してもらうか?
・ たとえば、「ファシリテーターとは?」「リーダーシップとファシリテーション」などの概念的な理解がしやすいような準備ができているか?(今回の研究者が対象であることから特に)
・ グループ討議の課題をリアルな問題を扱うのか?非日常の話題を取り扱うのか?その程度をどのぐらいにするのか?→リアルな話題はコミットをしやすいが、プロセスへの着眼がしにくくなる。しかし、リアルさも必要な時も。
・ 現場に、学ぶ意欲やチャレンジする意欲をもって送り出せるプログラムか?

以上、いろいろと考えることたくさんあります。こうしたことをJIEL研究員としっかり話し合いながら、相互に学びを深めていきたいと考えています。
posted by つんつん at 22:02| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2012年03月26日

社会心理学ゼミの卒業生&在校生からすてきなプレゼントをいただきました!

3月20日(火)から、早1週間が経とうとしています。翌日(21日)には、社会心理学ゼミの在校生による卒業生の追い出しコンパが行われました。かなりたくさん調子に乗って飲み、酔っ払いました。

すてきな追い出しコンパでした。4年生はすべて顔を出してくれたのが、一番すてきでした。

そして、在校生から卒業生にプレゼントカード、卒業生から在校生にもプレゼントカードが渡されました。メンタリングということで、3年生のメンティから4年生のメンターに対して、「ありがとう!」のメッセージがたくさん綴られていたと思います。

津村自身も、卒業生からはもちろんのこと、また在校生からも、社会心理学ゼミを一応担当を降りると言うことで、プレゼントカードをもらいました。

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おもしろい豚の鼻のマグカップ、そして、おもしろい顔(リトルハナガシラ)のキーホルダーをいただきました。早速、愛車のキーホルダーに使わさせて頂いています。

なんと言っても、プレゼントは、彼らと共にすごした楽しい時と空間でした。彼らの底抜けに明るい笑顔と、まじめな研究への姿勢。これが最高でした。

ありがとう!!!
posted by つんつん at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2012年03月23日

謝恩会、卒業式、追いコンと一連の企画が終わりました!

3月17日夕刻、卒業記念パーティ・謝恩会が開かれました。ここ数年、ギターを抱えて、会場まで出かけ、弾き語りをさせてもらっています。

「いまこの瞬間(とき)〜歩き始めた君へ〜」というオリジナルソングを必ず歌っています。この曲は、ニンカン生26期生とともに創った楽曲です。卒業式など、区切りある時には、体験学習を通して共に学んだメンバーたちにぴったりの曲です。

先日も、Tグループの閉会式にも、歌わさせていただきました。参加者のみなさんに関心をもって頂くことができました。同僚にも言われたのですが、Tグループの後で歌った時が、気持ちも乗り、気持ちよく歌えました。

謝恩会では、どうも意気込みが強く、力みが入って、つっかえつっかえで歌ってしまいました。また、譜面を気にせずに歌うといいのですが、少しでも正確に、間違えずに歌おうとするといけません。次回までには、譜面は見ずに歌うところまで、鍛えておきたいものです。

卒業式は、3月20日に挙行されました。今年から、大学の体育館を使っての卒業式に戻ってきました。学部を半分ずつに分けての二部構成ですが、卒業生たちにとっても、自分たちが過ごしたキャンパス(一部、瀬戸キャンパスの学生は層ではないのですが)で卒業式を迎えられることは喜びのようです。研究室を訪ねてきたり、思い出の場所で記念写真を撮ったりと、賑やかな卒業式風景のキャンパスになりました。

3月21日には、社会心理学ゼミの追い出しコンパが、3年生の企画で行われました。とてもホットな、そしてとても心温まるプレゼントが準備されたり、みんな揃っての会話を楽しんだり、できました。私も、二次会まで行き、ついつい飲み過ぎてしまいました。

これで、10年間続けてきた津村の社会心理学ゼミも、幕を閉じます。2000年生からスタートしたゼミです。いろいろ試行錯誤しながら、進めてきました。ただ、一貫したシステムは、先輩と後輩とのメンタリング制度です。これは、やっぱりお互いに成長しあうとても大切な仕組みになっているようです。今年からスタートした、ファシリテーション研究ゼミでも、実施する予定です。100名ほどのゼミ生をもったことになります。

後、残された大学での仕事として、ファシリテーション研究に特化した研究指導にトライアルをしたいと考えています。ただ、これがなかなかの難問です。どのようなテーマに、どのようにアプローチできるのか?学生たちとの模索が来週開催予定のゼミ合宿からスタートです。
posted by つんつん at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション