2014年07月07日

プロセス・エデュケーションの出版ご案内(遅ればせながら)

「プロセス・エデュケーション」というタイトルのブログを始めてから、やっと2012年10月に金子書房さんより同タイトルの出版物を刊行することができました。おかげで今は、第4刷に入ったようです。ありがたいことです。一度、書店で、もしくはネットでご覧ください。そして、できれば手にとっていただき、「プロセス・エデュケーション」の実践者になっていただきたいと考えています。よろしくお願いします。
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プロセス・エデュケーションが必要な訳(03)

 佐藤学氏(2006)は、学びというのは、基本的に「協同」であると考えています。彼は、デューイやビゴツキーの考えをベースに、学びとはコミュニケーションであると考えています。彼によると、「学び」とは、モノ(対象世界)との出会いと対話、他者との出会いと対話、自分自身との出会いと対話が三位一体となって遂行される「意味と関係の編み直し(re-contextualization)」の永続的な過程として定義されています。
 彼の考えに従うと、学びとは一人で行動変容や認知構造の変容が起こるのではなく、他者と交流する過程において生起すると考えられるのです。学びが成立するためには、おのずと小グループで学ぶ場づくりが必要になります。こうした学びを核とした「学びの共同体」づくりを、彼は学校改革の哲学に据えているのです。その哲学に「公共性」、「民主主義」、「卓越性」をあげています。学校は多様な人々が学び合う公共空間であり、すべて子供の学びの権利を実現する公共的な使命をもっているのです。そして、彼は、その「公共性」の原理は「民主主義」の原理に支えられており、それは多様な人々が協同する生き方(a way of associated living, デューイ)の哲学が根底にあると述べています。「卓越性」では、学びの場で自他のベストを尽くして最高のものを追求する態度の必要性を説いているのです。
 プロセス・エデュケーションでは、佐藤の言葉を借りるならば、これらの哲学がどのように実現できているのか、そしてその実現をめざしてどのようなかかわりが大切になるのかを、子ども同士の関係の中で、また子どもと教師との関係の中で、またはすべてを存在する教室という場の中でおこるプロセスという関係的視点から吟味することを目指しているのです。「今ここ」で、何が起こっているのか、しっかり見つめて、その場から生まれるプロセスを大切にしながら、学習者と教育者がともに学び合う場づくりが生まれることを実現するための態度とスキルを育てることができるのではないかと考えています。
 引用文献:佐藤学(2006).学校の挑戦−学びの共同体を創る 小学館 p.299.
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2014年07月06日

プロセス・エデュケーションが必要な訳(02)

 前回のブログでは、「自分で考える」ことの必要性、アウトプットがよければ、それでよいということなのだろうかということを書かせていただきました。そこには、人間にとって学ぶことが大切であるという考えがあります。そして、学びはとは何かを考えておく必要があります。
 人間が学ぶこと、それは環境の変化をとらえその変化に対応できるようになることといえるかもしれません。
 アージリスとショーン(1996)は、組織における学習プロセスには、シングル・ループ学習とダブル・ループ学習があることを提唱しています。シングル・ループ学習とは、問題状況に対してある解決策(モデルや理論)が示され、その行為とその結果で学習が成立している学習を指しています。シングル・ループ学習とは、花を咲かせるには、水が必要であると学び、水を絶えず切らさないように水やりを続ける行為といえばよいでしょうか。しかし、水を切らさずやっているにもかかわらず、花が咲かないことが起こります。それは、光がどのようにあたっているのか、室温はどのように維持されているのか、など背景にある変数に気づくプロセスをダブル・ループ学習とよばれます。
 ベストな結果が得られるだけの方法が与えられる学習では、環境の変化に気づき、その変化に対応できる学び方を学んでいるとはいえないでしょう。
 ラボラトリー方式の体験学習の循環過程を学ぶことは、まさにダブル・ループ学習のアプローチを学ぶことでもあります。行為(体験)を通して、何が起こっているのか(結果の観察)に気づき、なぜその結果になっているのか(分析)と背景にある変数を考え、新しい行動仮設を立てて、学習を展開していきます。体験から学ぶということは、まさにダブル・ループ学習を学ぶ機会になっているのです。
 このように学びは、他者から与えられるものではなく、自らが発見する過程を学ぶことであるといえます。
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2014年06月21日

プロセス・エデュケーションが必要な訳(01)

 一昨日の中日新聞に、ソフトウェア・電子回路設計のATシステム(浜松市中区)によって、お茶を入れる際のオフの温度と時間をはかり、飲みごろを知らせてくれる計測器「ティータイム」を開発した旨の記事が掲載されていました。
 温度計とタイマーを組み合わせた簡易な仕組みであるとのことです。沸騰したお湯にセンサーを入れ、お湯が設定した温度まで冷めるとブザーが鳴り急須に注ぐタイミングを知らせるようです。続いて、タイマーに切り替わり、飲み頃になると再びブザーが鳴る仕組みです。玉露や煎茶などお茶の種類、急須の素材によって時間と油温の設定を変えることができるそうです。
 なんと便利な道具が開発されていくのでしょうか?着実に、ある程度、品質を保証されたお茶をいただくことが、この機会によって可能になると思われます。
 ただ、この機会に頼ってお茶をいただくことになると、いつもお茶を飲むときにはこの機会を手放せなくなりそうです。この機会が手元にないと、おいしいお茶を頂戴することが難しくなるかもしれません。
 こうしたマシンの開発は、「体験から学ぶ」機会を失っていく(私たちから「体験から学ぶ」機会を奪っていく)ように思えてなりません。「体験から学ぶ」機会が失われると言うことは、学習者が体験を通して考える機会を失っていくことを意味しています。自分の行為をふりかえり、自分の行為に責任を感じ、自分の行為を自分の努力でよりよくしようとする意欲が育たないかもしれないですね。
 また、おいしいお茶を間違いなく飲めることを求められ、実現しようとする。このことは、失敗から学ぶこと、失敗を楽しむことを味わい損ねるのではないでしょうか?
 近年、こうした便利グッズは、たくさん目の前に現れて実用化されつつあります。こうした便利さの裏に、私たちが失っているもの・ことがあるのではないかと考えることは必要なのではないでしょうか?
 自分の体験を内省し、そこに起こるプロセスに気づき、そのデータを分析し、さらによりよくするための仮説化をするといった「体験から学ぶ」ことを大切にする「プロセス・エデュケーション」が今日特に大切になってきているのではないかと考えています。
posted by つんつん at 23:09| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2014年06月19日

プロセス・エデュケーションが必要な訳(No.00)

 少々しまりの悪いブログの一区切りでしたが、TグループとBEGとの比較考を進めてきましたが、これまでのブログの内容と、ヤーロムの書籍からの学びと併せて、10月中旬開催の日本人間性心理学会第33回大会に向かおうと思います。

 今年の私のテーマは、前述のTグループとBEGとの比較考が一つ、また体験学習の循環過程「サイクルのステップ」について、網羅的に吟味することが一つ、もう一つは、プロセス・エデュケーション(ProEdu)にまつわる話題で、ProEduが必要なわけをいろいろと考えてみることです。そして、もう一つが、グループの変化・成長過程をできる限り多くの理論・モデルを紹介できるようになることです。これらのことが整ったら、「プロセス・エデュケーション」の第二版に手をつけようと考えています。

 結構、たくさんの仕事が待っています。体験学習の循環過程に関しては、だいぶ書き出すことができています。こちらも、どこかのタイミングでこのブログで紹介をしていきたいと考えています。

 まず、プロセス・江デュケーションは、学習者と学習者との関係、学習者と教育者との関係に起こるプロセスに焦点をあて、相互の信頼関係を築くことをベースにしています。その相互信頼をベースに、学習者自身の内部や外部環境とのかかわりの中で生じる出来事やプロセスに気づき、そこから生まれる学習者の興味・関心となる学びの動機を満たすように支援する働きの総称をプロセス・エデュケーションとよびたいと考えています。

 学習者は、環境が整えば、学びは楽しいものだと感じ、自らの興味・関心で、能動的に学びに向かうことができると考えています。このことは、マグレガーのY理論の考え方であり、ノールズのアダルトラーニングモデルの考え方でもあります。人は、学ぶことは楽しく、また自分が発見した問題に自分で答えたくなるそうしたニーズをもっていると考えています。
 また、その自由な発想や興味・関心が発露するためには、学習者相互や学習者と教育者との関係に相互依存、相互信頼の関係が構築されていることが重要であると考えています。
 学習者が体験していることをベースに、その体験を素材として、学びに転換していく支援が大切になると考えています。それは、ヒューマンスキルのような人間関係に関わる学習目標はもちろんのこと、学校教育における教科学習や組織開発などにおける問題解決の問題などにおいても、関係的視点は重要になります。
 それは、誰かに与えられて学ぶ受動的な学習ではなく、自分自身が学びの主体となって、自発的な意思で学びを構築していくような環境づくりが生まれてはじめて、そのような学びは成り立つのです。
 こうした学びを促進するためには、K.レヴィンらによって提唱された今ここでのプロセスを大切にしたラボラトリー方式の体験学習の実践を中心に考えることが有効であると考えています。
 キーワードの「プロセス」と「ラバ他とリー方式の体験学習」の理解が不可欠になるわけです。

 その前に、学習者が自発的、主体的になること、考える力を育てることが、現代社会において大切であることをしばらく考えてみたいと思います。
posted by つんつん at 19:02| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2014年06月09日

手術からちょうど1ヶ月が経ちました!!

本日、病院に検査に出かけ、無事に回復の道を歩んでいることを確認してきました。

5月6日のGWの最終日に自転車で急ブレーキを握り、事故。5月9日に鎖骨骨折の箇所をチタンプレートをあて補強手術。あれから、ちょうど1ヶ月が経ちました。この1ヶ月、いろいろな時を過ごしました。
そんな中、この急ブレーキを握る行為から、二つのことを考えています。

一つは、疲れている中で無理をしないということです。ちょうど、あの時6日の時には、23Kmを走り目的地にたどり着き、楽しい時を過ごしました。そして、帰り行程で事故ってしまいました。少し、足も疲れ、心も少し疲れてきている中での事故でした。あまり無理をしちゃいけないというメッセージとして聴いています。そういう意味では、今年で一区切りをつけるには、ちょうどよいタイミングだったのかもしれません。無理して、現役を一生懸命続けていると、もっと大きな事故を起こしているかもしれません。まだまだ、この後の時間がありますので、慎重に日々を過ごさなければいけないと思っています。が、どうしても羽目をはずしてしまうこの私・・・うーん・・・つらいところです。

もう一つは、急に止まったら、止まれないと言うことです。事故ってしまうと言うことです。今年で一区切りですっきりと思っていますが、あまり一気に止まらないようにしなさいというメッセージとして受け取っています。仕事は、ぱたっとやめるのではなく、今の調子、流れを大切にしながら、やれる仕事は続けながら、生活をすることをしたいと考えています。

こうして、まだ右肩(鎖骨)を左手で押さえながらの、講義や研修ですが、地道に続けていきたいと思います。

本当にみなさまには、ご心配やご迷惑をおかけしました。
posted by つんつん at 20:09| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション

2014年05月19日

GWからご無沙汰していました!!

 本日、5月19日(月)になってしまいました。
 私の不注意で、ゴールデンウィークの最終日5月6日(火)に卒業生とポタリング中に自転車事故を起こしてしまいました。港区の名古屋港ワイルドフラワーガーデン「ブルーボネット」を自宅(日進)から卒業生と一緒にめざし、お花に囲まれて、ツーショットの写真を撮ったり、スペシャルランチを食べた後、岐路の途中で自分の急ブレーキを握ってしまい、頭から転倒、かなりの出血と共に、鎖骨骨折をしてしまいました。事故直後にはこのような事態になっているとは思っていなかったのですが、救急車で運ばれ、翌日にはかなり鎖骨あたりが痛みました。
 最終的には、9日(金)午後3時30分に病室を出て、午後7時30分に病死に戻ってくると言う、4時間ほどの大手術になったようです。担当医の先生の手際よい、適切な処置によって、鎖骨はしっかり接合することができたようです。さすが、全身麻酔での手術でもあり、翌朝までかなりハードな(痛い)状況を過ごしました。手術の時間は1時間か1時間30分ぐらい、1泊2日で帰られるでしょうと、担当の先生は話されていたのですが、結果的にはなかなか難しい手術になってようです。結局、翌日土曜日ももう一泊宿泊し、翌日の10日日曜日の午後2時に、無事に退院することができました。
 あれから、1週間、頭は、イスラムハットを準備して、三角巾もつけて、過ごしました。昨日まで、土曜日と日曜日、家内に運転をお願いして、清里まで出かけ、秋に出版の予定をしている「インタープリタートレーニング」の編集会議を行ってきました。少し、ハードな二日間になったので、手術後の状況が少し心配になっていました。
 しかし、本日、担当医の外来診察があり、レントゲンを再度受け、手術後の様子も問題なく、手術後のあとに残り糸も無事に抜いてくださいました。手術から10日間たち、なんとか日常生活が送れる体になったことに、いろいろな方に感謝です。
 日々の生活をすべて介助してくれている家内はもちろんのこと、適切な手術をしてくださった医師団、その手術をサポートしてくださった麻酔の方、看護師さんたち、夜を徹して加除してくださった看護師さん、事故当時、救急車を呼んでくれた卒業生、車で通過中で止まってティッシュなどで応急手当をしてくださった方、授業をサポートしてくださった学科の先生、TAのスタッフ、そして、ゼミをはじめ多くの学生たちの支援、きりがないほどの方々の支援のもとで、今日までの治療にあたることができました。研究会等では、JIEL研究員の皆さんにも、多くの支援をいただきました。
 感謝感謝の日々でした。
posted by つんつん at 19:17| Comment(2) | TrackBack(0) | オフタイム

2014年05月05日

学部生とのファシリテータートレーニング(2泊3日)を終えて

 ご無沙汰です。
 本日まで、この連休期間2泊3日(5月3日〜5日)のファシリテーター・トレーニングを実施してきました。対象は、南山大学人文学部心理人間学科専門科目で、学内授業を前後に数回挟みながら、2泊3日の集中合宿を行いました。受講生は、31名(5〜6人からなる6グループ)でした。スタッフは、津村と、同僚の中村先生と二人でした。
 プログラムは、テキスト「人間関係トレーニング」と「プロセス・エデュケーション」を使ってその中の要素を、3日目の午後に、グループ外の学生を対象にワークやレクチャーなどをして、理解してもらうというプロジェクトグループを体験することでした。セッションとしては、8セッションぐらいあり、その中の6セッションは、他のグループから、また他のグループにファシリテーターとして派遣し、ファシリテーター体験をしながら、ファシリテーターのするファシリテーションのありようについて学ぶ合宿でした。グループを成長させることの取り組みも、また自分自身の取り組みも、またファシリテーターとしての学びをしようという、むちゃくちゃぜいたくなプログラムです。
 その中で、津村も学生の体験からの学びを聴きながら、たくさんの学びをいただきました。それらを整理したり、気づきを図示したりしたのが、下図の3枚です。少しだけ紹介させていただきます。
 一枚目は、初日のプログラムの中で、学生のふりかえり&わかちあいから聴かせていただいた内容から構成されています。一つは、タスクプロセスの視点からの気づき&学びと、メインテナンスプロセスからの気づき&学びがたくさん聴かせてもらえたことです。これらは、右にタスク、左にメインテナンスの気づき&学びを書き出しています。

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 そして、次のセッションでは、6グループのファシリテーターから気づき&学びを聴くことができました。それらは、Fマークで記しています。
 F:課題が始まる前に、今何をしているか?メンバーに尋ねた。意図は、ファシリテーターにはわからなかったので、ただ知りたくて聴いたのですが、それがメンバーにとっても、有益で、自分たちのことを確認する機会になったとのこと
 F:メンバーから質問されたときに、合間に応え、意思表示を明確にしなかったので、いつまでもファシリテーターに対して説明をすることにメンバーは時間をとり続けることになってしまったこと
 F:コンテントに入っているかどうかについて自覚していること
 F:コンテントに夢中になり、プロセスに光を当てられずにいたこと
 F:意思決定するための後押しを意図して、決めることの再確認「これでいいのですか?」とをしたこと
 F:どこに経っているか?意識してみることは大切であること:プロセスVSコンテント、グループVS個人、メンバーVSファシリテーター

などでした。初日にして、学生のすばらしいふりかえりでの気づき&学びに圧倒されました。

 そして、翌日には、E.シャインのORJIモデルを紹介し、この視点で、ファシリテーターのありよう(内的なプロセス)を振り返ることをしました。このふりかえり&わかちあい&全体インタビューでも、たくさんの気づき&学びを聴かせてもらいました。

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 特に、観察に関して、いかに見方がそれぞれによって違うか、この異なる視点の多様性に多くのファシリテーターやメンバーが気づくことができたようです。また、一連のORJIモデルの流れもかなり意識して読み取ることができるようになっているようです。その中で、津村が、E.シャインの10の原理のうち4つの原理をかなり明確に抽出することができたように思いました。
 それらは、以下の4つの原理です。上図の中からそのメッセージを見つけ出してみてください。
 ○無知へのアクセス!
 ○目の前の現実との接触を保て!
 ○あなたのすることはどれも介入である!
 ○常に、クライエントの力になろう!

そして、このORJIモデルを説明しながら、以前から考えていたフィードバックのモデルがくっきりと浮かび上がってきました。それが、下図です。

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 まさに、評価せず、Iメッセージで伝えることを明確に示すことができるモデルだと考えています。
 それは、観察した他者の行為をまず記述して、その行為から感じた気持ちを表明し、その気持ちに続いて考えたこと、頭の中をよぎった言葉を語ることで、他者の行為のインパクトを私メッセージで伝えることができると考えられます。そして、さらなる影響として、私が考えたこと(思考や判断)から生まれた私の行為を語ることです。これらのことを適切に表現することで、十分なフィードバックを送ることになり、かなり効果的なフィードバックになるのではないでしょうか?

 以上、3点の図が、学生と共に体験し学ぶことができた代表的なことです。もちろん、学生のみなさんには御礼の気持ちで、上から2枚はプレゼントさせてもらいました。少しでも、読者の方にお裾分けをしたくて、ここに書くことにしました。また、いろいろなご意見をお聞かせください。

 ※写真の撮影が夜で、照明の関係で、あまりきれいに撮れていないことが残念です。チャンスがあれば、いつか差し替えます。
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2014年04月30日

ラボラトリー体験学習を考える:BEGと比較しながら(6)

 このシリーズのお話も、第六弾まで来ました。重複した話題もあるかもしれませんが、少しずつ角度を変えて、書かせてもらっています。ラボラトリー方式の体験学習とりわけTグループとベーシックエンカウンターグループ(BEG)を比較することで、両者それぞれをよく理解できるのではないかと考えています。また、この作業を通して、体験することや体験から学ぶことを促進するために、どのような環境作りが必要なのか、またファシリテーターの働きかけが必要なのかを考えることができると考えている次第です。

 ということで、今回は、小さな働きかけですが、結構、私には興味深い時間のアナウンスのお話です。

 BEGで活動されてきた方とご一緒する機会があり、その時に、セッションの始まりを「今から何回目のセッションを始めます」という発言をするという話になりました。ラボラトリー方式の体験学習、とりわけTグループでは、今からセッションのスタートですといった発言はトレーナー(ファシリテーター)からはしないものです。初回のセッションの導入時にはトレーナー(ファシリテーター)から話し出すことがあっても、時間がきたらスタート、セッションの時間が終わるときには、Tグループの場合には、ふりかえり用紙が配られます。BEGでは、ふりかえり用紙を使わないことの方がおおいようで、これで、セッションを終わりますと告げるようです。

 この最初と最後の時間の区切りのアナウンスは、BEGのファシリテーターにとっては、参加者の人たちに余計な配慮(時間のことを気にすることがなく)して、セッションに集中できるようにするというのが意図のようです。また、途中で時間のことを告げられることで、そろそろ時間だなとメンバーが心づもりができる配慮であるとのことです。一方、Tグループでは、時間の管理も参加者に意識してもらうことも大切にしたいと考えています。よって、時間の始まりも、途中の時間の経過も、終わりも発言しないようにしているといった方がよいかと思います。時間のことを発言することを通して、参加者の行為をコントロールしていると判断し、できる限り参加者に任せる、ゆだねることをよしとしているのではないでしょうか。

 場合によっては、セッションの終わりが近づくにつれて、セッションの数が後残り少しですよということも、Tグループではためらわれる、いや積極的には、避けることがあります。一方の、BEGでは参加者に安心・安全の場づくりのために大切にされているのです。

 このことは、体験することを大切にする、自己開示をしっかりして傾聴できることを大切にするBEGのグループ体験と、時間の管理も含めて、時間がなくて考えていることが達成できなくともそこから学ぶことを大切にするTグループのグループ体験との違いがあるのではないかと思います。

 時間を知らせるというこの行為に関しても、観る角度の、視点によって、その行為の意味づけは異なってくるようです。

追加記事:時間切れの意味が、Tグループにはあると考えています。
→時間切れに意味があると考えています。このことも書き足しておきたいと思います。体験からの学びですから、Tグループを終えた後も、もう一度生きることができるのです。その時に、その時間切れの体験から学んだことを活かして、次を新しく生き直すのがTグループでは大切だと考えています。BEGでは、その時間内に最大限生きること、そうあることを大切にしようとしているのだろうと思います。やさしいBEG、冷たいTグループといえるのでしょうか(笑)。
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2014年04月27日

昨日、JIEL定例ミーティングで宣言:Tグループの次年度開催とヤングフェローズの募集と取り組み

昨日(4月26日)、JIEL(に本体験学習研究所)の4月定例ミーティングが開催しました。
その席上で、JIEL代表として、これまで研究員からも出されていた懸案事項でしたが、ラボラトリー方式の体験学習のコアプログラム、まさに核となる“Tグループ”を、JIEL主催の形で2015年度から実施してみようという提案でした。メンバーからも受け入れられる、思い切って2015年度から開催予定です。
退職して、もう少し、ゆっくりする時間をもとうとしていたのですが、やっぱりむつかしそうです。でも、このことは、ラボラトリー方式の体験学習と35年前に出会った一人の人として、チェンジエージェントになることを伝え続けてきた人間として、やはり最後の最後まで、そのように自らもあらねばならないと思っています。思いがけず出会った、ラボラトリー、そしてR.メリット先生。
私ども、らボアrとりー方式の体験学習を実践している仲間たちも、高齢化です。自分が、60歳を過ぎてしまったのですから、いつまでも若年者であった私が・・・です。Tグループを主催する機関も、数少なくなってきそうです。ましてや、5泊6日というオリジナルなスタイルのTグループを実施しているのは、南山大学人間関係研究センターだけかもしれません。まさに、絶滅危惧種です。
そのためには、私どもJIELがTグループを主催するだけでは、この命はあとわずかなだけです。いかに若いファシリテーター、トレーナーを育てるかが急務です。若手の育成と、若手が活躍できる環境(場)づくりが必要なのです。
早速、本日、若手募集。これは、JIELヤングフェローズという名称で、集まってもらおうと考えています。果たして、どれぐらいのメンバーが集まってくれるのか?
きっと、これから5年が一つの勝負の年になるのかもしれません。ぜひ、読者のみなさんも、応援をよろしく尾根がします。
posted by つんつん at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセスエデュケーション